人事ノウハウ

内定通知書とは?法的効力や記載内容、送付方法を解説

2026/09/18

内定通知書とは?法的効力や記載内容、送付方法を解説

このページでわかること

内定通知書の役割と法的効力

内定通知書は採用の意思を正式に伝える書面で、発行義務はないものの双方のトラブル防止に有効です。内定後に労働契約が成立している場合、企業による内定取消しには合理的な理由が必要です。

内定通知書の記載項目と送付方法

内定通知書には発行日・入社予定日・雇用形態・提出書類など必要な項目を漏れなく記載します。送付方法は郵送・メール・電子署名サービスがあり、それぞれの特性に応じた適切な対応が求められます。

採用担当者が押さえる実務ポイント

入社までのスケジュールを明記し、新卒・中途や在職中・離職中など応募者の状況にあわせた内容に調整することが重要です。内定承諾書や労働条件通知書などの関連書類はまとめて送付することで、確認漏れや業務負担を防げます。人材の採用をご検討なら、ぜひAdecco(アデコ)にご相談ください。

企業が新たな人材を採用する際には、募集・面接・内定通知・入社手続きなど、多くの対応が必要です。そのなかで、企業が採用を内定した際に作成する「内定通知書」は、応募者に採用の意思を正式に伝える重要な書類のひとつです。

「内定通知書には法的効力があるのか」「どのような項目を記載すればよいのか」「メールで送付しても問題ないのか」など、作成・送付にあたって疑問を持つ採用担当者もいるでしょう。

記載内容や送付後の対応が不十分な場合、認識の齟齬や入社前のトラブルにつながる可能性があるため、法令や実務上のポイントを正しく理解した上で適切に運用することが大切です。

本記事では、内定通知書の法的効力や記載項目、採用担当者が押さえておくべきポイント、内定辞退を防ぐための内定者フォローについて詳しく解説します。

内定通知書とは

内定通知書とは、企業が特定の応募者を採用する意思を正式に伝えるための書面です。採用実務上、「内定」とは、一定の条件や内定取消事由が付された労働契約が成立している状態をさします。

ただし、内定によって労働契約が成立したといえるかどうかは、通知書の内容やその後に予定されている手続きなど、個別の事情によって判断されます。まずは、内定通知書の具体的な役割やほかの書面との違いを詳しく見ていきましょう。

内定通知書の役割・目的

内定通知書は、採用選考の結果として応募者に内定を正式に通知するために発行する書面です。口頭での通知だけでは伝達内容の記録が残らないため、書面や電子データで通知することで、双方が内定の事実を明確に確認できます。

企業にとっては、内定を正式に通知した記録を残せるほか、応募者の入社意思の確認をスムーズに進める上でも役立ちます。一方、応募者にとっては、内定の事実が書面で示されることで安心感を得られるとともに、入社準備を具体的に進めやすくなります。

このように、内定通知書は企業と応募者の双方にとって重要な書面です。内定通知書を適切に発行することは、採用プロセスの透明性を高め、円滑な雇用関係の構築にもつながります。

内定通知書を送付するタイミング

採用を決定した後は、できるだけ速やかに内定通知書を送付することが重要です。転職希望者の多くは複数の企業の採用試験を並行して受けており、内定通知が早く届いた企業への入社を決めるケースも少なくありません。

自社の通知が遅れると、優秀な人材を他社に確保されるリスクが高まります。また、通知が遅れることで候補者の入社意欲が低下する恐れもあるため、迅速な対応が求められます。

一般的な送付時期の目安は、最終面接終了後から後、1週間以内に送付することが望ましいですが、採用を決定した後、できるだけ速やかに送付しましょう。

口頭で内定を伝えた場合でも、できるだけ速やかに書面または電子データによる内定通知書を送付することが、後々のトラブル防止に役立ちます。

候補者にとっては、書面や電子データによる通知を受け取ることで内定をより実感しやすくなるため、書面や電子データによる通知は入社意欲の維持にもつながります。

内定通知が遅れることで候補者の意思決定に影響する可能性があるため、迅速かつ丁寧な対応は、内定辞退のリスクを軽減する上で重要です。

内定通知書の法的効力

内定通知書の内容や採用手続きの経緯によっては、採用内定により労働契約が成立したと判断される場合があります。

採用内定の法的性質を正しく理解しておくことは、企業と応募者の双方にとって重要です。以下では、採用内定の法的性格と、内定通知書を交付する際の注意点を詳しく解説します。

企業が内定通知書を発行する法的な義務はない

内定通知書は法令で発行が義務づけられた書類ではないため、企業に発行義務はありません。ただし、労働契約の締結時には、別途、労働条件を明示する必要があります。

内定の事実や通知内容を明確にするため、実務上は内定通知書を作成・交付することが一般的です。企業が内定通知書を交付する主な目的は、2つあります。

1つ目は、内定の事実を応募者に正式に伝え、入社の意思を確認しやすくするためです。口頭での通知だけでは応募者が不安を感じる場合もあるため、書面や電子データで明示することは、安心感を与える上で有効です。

2つ目は、企業が内定を通知した事実や通知内容を記録として残し、後日の認識の相違やトラブルの防止に役立てるためです。内定辞退や内定取消しをめぐって認識の相違が生じる場合もあるため、通知内容を書面や電子データで記録しておくことは、事実関係の確認に役立ちます。

内定取消しには合理的な理由が必要

内定通知の内容や採用手続きの経緯などから労働契約の成立が認められる場合、一般に、就労開始日まで一定の解約権が留保された労働契約が成立していると判断されます。この場合、企業が自由に内定を取り消すことはできません。

内定によって労働契約が成立している場合、内定取消しが認められるためには、その理由が客観的に合理的であり、社会通念上相当であると認められる必要があります。

採用内定によって労働契約が成立している場合、内定取消しは解雇に当たり、労働契約法第16条が適用されます。そのため、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない取消しは、権利を濫用したものとして無効となります。

内定取消しの理由となり得る事情としては、以下のような例が挙げられます。

  • 採用選考時に、採否の判断に影響する重大な虚偽申告があった場合(重要な学歴・資格・職歴の詐称など)
  • 内定後に、職務の適格性や企業との信頼関係に重大な影響を及ぼす犯罪行為が判明した場合
  • 採用条件として卒業が明示されているにもかかわらず、内定者が卒業要件を満たせなかった場合
  • 企業が予測できなかった著しい経営悪化が生じ、内定取消しを回避するための措置を尽くしても採用を維持することが困難な場合

ただし、これらの事情がある場合でも、取消しの合理性や相当性は個別の事情に基づいて判断されるため、内定取消しが一律に認められるわけではありません。

内定取消しは内定者の生活や将来設計に大きな影響を与えるため、企業には慎重な対応が求められます。採用内定を通知した後の安易な取消しは、取消しの無効や損害賠償請求などの法的リスクを伴うため、慎重に判断することが重要です。

内定承諾後に入社辞退を申し出られる場合もある

内定承諾書が提出された後であっても、内定者から入社辞退を申し出られる可能性があることを理解しておく必要があります。

内定承諾書は入社の意思を示す書面ですが、提出後に内定者が辞退を申し出た場合でも、企業が入社や就労を強制することはできません。労働者の意思に反して、就労を含む労働契約の履行を強制することはできないためです。

辞退の申し出を受けた際は、内定者の意思を尊重した上で、差し支えのない範囲で辞退理由を丁寧に確認すると良いでしょう。辞退理由によっては、本人の意向を確認した上で、労働条件を改めて提示できる場合もあります。

また、辞退が確定した場合は、選考状況や採用計画を速やかに見直し、採用予定数への影響を抑えるための対応を検討する必要があります。

なお、内定辞退の経緯が著しく信義則に反し、企業に具体的な損害が生じた場合には、例外的に内定者が損害賠償責任を負う可能性があります。

たとえば、辞退の時期や経緯が著しく不誠実であり、それによって企業に具体的かつ立証可能な損害が生じた場合などが考えられます。ただし、入社直前の辞退であることだけを理由に、直ちに損害賠償責任が生じるわけではありません。

仮に損害賠償責任が認められる場合でも、労働者の意思に反して就労を強制することはできません。
採用担当者は、内定承諾後にも辞退が生じる可能性を踏まえ、採用スケジュールに余裕を持たせるとともに、候補者との継続的なコミュニケーションや採用計画の見直しに備えておくことが重要です。

内定通知書とほかの採用関係書類との違い

内定通知書は採用手続きで使用される書類のひとつです。採用通知書とは名称や用途が重なる場合がありますが、労働条件通知書や内定承諾書とは、作成目的、法的な義務、記載内容、作成・提出する主体などが異なります。

以下の表で、各書類の違いを確認しましょう。

書類 主な目的 発行・提出する主体 法的な作成・交付義務 主な記載内容
内定通知書 応募者に内定の意思を伝える 企業から内定者へ交付 なし 内定した旨、入社予定日、回答期限、今後の手続きなど
採用通知書 応募者に採用が正式に決定したことを伝える 企業から採用者へ交付 なし 採用決定の旨、入社日、配属先、今後の手続きなど
労働条件通知書 賃金や勤務時間などの労働条件を明示する 企業から労働者へ交付 あり 契約期間、就業場所、業務内容、労働時間、賃金、退職に関する事項など
内定承諾書 内定者が内定を承諾し、入社する意思を示す 内定者から企業へ提出 なし 内定を承諾する旨、入社の意思、提出日、署名など

採用通知書との違い

採用通知書とは、一般に、企業が応募者へ採用の決定を知らせるために交付する書類です。内定通知書と採用通知書は、企業によって異なる意味で使い分けられることがあります。

一般には、内定通知書は採用内定の事実を知らせる書類、採用通知書は採用決定を知らせる書類として使い分けられることがあります。ただし、両者の名称や用途に統一された基準はありません。

ただし、内定通知書と採用通知書は、いずれもその名称の書類を発行すること自体が法律で義務づけられているわけではありません。そのため、名称や使い分けは企業によって異なる場合があります。

「採用内定通知書」という名称を使用する企業もあり、内定通知書と採用通知書が必ずしも厳密に区別されているとは限りません。実務上は、自社における各書類の役割を明確にし、応募者が通知内容を誤解しないよう、名称と記載内容を統一して運用することが重要です。

労働条件通知書との違い

労働条件通知書とは、使用者が労働契約の締結に際して、賃金や労働時間などの労働条件を労働者に明示するための書類です。内定通知書と混同されることがありますが、両者は目的と法的な位置づけが異なります。

大きな違いのひとつは、労働条件の明示が法律上義務づけられている点です。内定通知書という名称の書類には法律上の作成・交付義務はなく、企業が必要に応じて任意に作成・交付します。

一方、内定によって労働契約が成立している場合は、労働条件通知書などによって、法令で定められた労働条件を明示する必要があります。

また、2024年4月からは、全ての労働契約について、雇入れ直後の就業場所・業務だけでなく、将来変更される可能性がある就業場所・業務の範囲も明示することが必要になりました。有期労働契約の場合は、更新上限の有無や内容も明示します。

さらに、無期転換申込権が発生する契約更新時には、無期転換を申し込める機会や、無期転換後の労働条件についても明示が必要です。
明示の方法についても規定があります。契約期間、就業場所、業務内容、労働時間、賃金、退職に関する事項など、法令で定められた一定の事項は、原則として書面を交付する方法で明示しなければなりません。

ただし、労働者が希望した場合には、出力して書面を作成できる電子メールなどの電子的方法によって明示することも認められています。

内定通知書が主に採用内定の事実を伝える書類であるのに対し、労働条件通知書は、法律上求められる労働条件の明示に用いられる書類です。そのため、両者は目的と法的な位置づけが異なります。

採用手続きを進める際には、両者の役割と法的な位置づけを正しく理解しておくことが重要です。

内定承諾書との違い

内定承諾書とは、企業から内定を受けた内定者が、内定を承諾し、入社する意思を企業に示すための書類です。
内定通知書と内定承諾書では、書類を交付・提出する主体と、その目的が異なります。

内定通知書が企業から内定者へ交付されるのに対し、内定承諾書は内定者から企業へ提出されます。このように、内定通知書と内定承諾書は、企業からの内定通知と内定者からの承諾意思の確認という、相互に対応する役割を持つ書類です。

採用手続きを円滑に進めるためには、両書類の役割と、交付・提出する主体の違いを把握しておくことが重要です。

【一覧】内定通知書に記載する項目と内容

内定通知書に法律上定められた必須の記載項目はありません。ただし、入社日や採用職種、勤務地、給与など、採用条件や入社後の労働条件に関する項目を記載するのが一般的です。

以下の表を参考に、自社の採用手続きに必要な情報を漏れなく記載しましょう。なお、採用内定によって労働契約が成立する場合には、労働条件を内定時に明示する必要があります。内定通知書に必要な労働条件を記載しない場合は、労働条件通知書などにより別途明示しましょう。

項目 内容
発行日 内定通知書を発行した日付
内定者氏名 内定者の氏名
採用内定の旨 選考結果として採用を内定したことを伝える文言
入社予定日 入社を予定している日付
雇用形態 正社員、契約社員、パートタイマーなどの雇用区分
業務内容・配属予定先 担当予定の業務や配属先の部署
賃金 基本給、諸手当、賞与、昇給の有無、賃金の締切日・支払日など
内定承諾書の提出期限 内定承諾書の提出期日
提出書類 入社までに提出する書類と、それぞれの提出期限・提出方法
問い合わせ先 担当部署、担当者名、電話番号、メールアドレスなど
企業名・発行責任者名 発行企業の正式名称、所在地、代表者または発行責任者の氏名

内定通知書の記載時の注意点

内定通知書を作成する際には、いくつかの点に注意する必要があります。記載内容に不備や矛盾があると、後日のトラブルにつながる可能性があるため、注意点を確認しておきましょう。

内定通知書と労働条件通知書の双方に記載する雇用形態、入社日、勤務地、業務内容などの内容は、一致させる必要があります。賃金や勤務地、雇用形態などの労働条件に食い違いがあると、入社前後に内定者との間で認識の相違が生じる原因となります。

次に、曖昧な表現を避けることも重要です。「給与は能力に応じて決定」といった抽象的な記載は、認識の相違を招くおそれがあります。賃金を記載する場合は、金額または算定方法などの具体的な条件を明記しましょう。

また、内定取消事由を過度に広く、または抽象的に記載することは避けるべきです。取消事由を過度に広く記載すると、内定者に不安を与える可能性があります。また、その条項に基づいて合理性や相当性を欠く取消しを行った場合は、取消しが無効と判断されるおそれがあります。
内定取消事由は、採用条件や職務との関係を踏まえ、客観的かつ合理的な内容に限定しましょう。

さらに、内定者の氏名、入社予定日、雇用形態などの個別情報や日付に誤りがないか、送付前に確認することが重要です。あわせて、送付方法に応じて宛先や添付ファイルに誤りがないかも確認しましょう。

内定通知書のテンプレート

内定通知書を一から作成する手間を省けるよう、必要に応じて編集して使えるテンプレートを用意しました。以下の記載例をコピーしてご活用ください。

入力や変更が必要な箇所は【 】で示していますので、自社の情報にあわせて編集してください。また、Word形式のテンプレートもダウンロードできます。

【記載例】

令和【年】【月】【日】

【内定者氏名】様

【会社の正式名称】
【所在地】
【代表者名または発行責任者名】

内定通知書

拝啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

この度は弊社の採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。
厳正な選考の結果、貴殿の採用を内定いたしましたので、ここに通知いたします。

敬具

記

入社予定日 :令和【年】【月】【日】
雇用形態  :【正社員/契約社員/パートタイマー/アルバイトなど】
配属予定部署:【部署名】
賃金    :【月給/日給/時給】【金額】円
※諸手当・賞与については、労働条件通知書に記載

労働条件の詳細につきましては、別途交付する労働条件通知書をご確認ください。
ご不明な点がございましたら、下記までお問い合わせください。

担当部署:【担当部署】
担当者 :【担当者名】
TEL  :【電話番号】
E-mail :【メールアドレス】

以上

内定通知書 テンプレート(Word形式) ダウンロード>

内定通知書の送付方法

内定通知書の送付方法には、一般的に「郵送」「メール」「電子署名サービス(クラウドサービスなど)」の3つがあります。それぞれにメリットや注意点が異なるため、自社の状況や採用フローにあわせて適切な方法を選ぶことが重要です。

郵送で送付する場合

郵送で内定通知書を送付する際には、いくつか注意すべき点があります。書類を適切に送付するとともに、受取人のプライバシーに配慮しましょう。

まず、封筒には「親展」と記載することをおすすめします。内定者の中には、就職活動や転職活動を同居する家族に知らせていない方もいます。

「親展」と記載することで、宛名本人が開封すべき重要書類であることを示すことができます。家族による誤開封のリスクを減らすためにも、有効な配慮といえるでしょう。

配送方法は、書留やレターパックなど、追跡サービスを利用できる方法を選ぶと安心です。これらは配送状況を追跡でき、送付記録も残るため、「送付したものの届いていない」といったトラブルが発生した場合でも、状況を確認しやすくなります。

また、内定承諾書や誓約書などの返送を求める場合は、宛名を記載し、切手を貼付した返信用封筒を同封すると親切です。内定者の手続きの負担を軽減し、書類の返送を円滑に進められます。

さらに、内定通知書とともに送付状(添え状)を同封するのが一般的です。以下に送付状の例文を示します。

令和【年】【月】【日】

【内定者氏名】様

【会社の正式名称】
【所在地】
【代表者名または発行責任者名】

内定通知書送付のご案内

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

この度は弊社の採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。
厳正なる選考の結果、貴殿の採用を内定いたしました。つきましては、内定通知書を同封いたしましたので、ご確認くださいますようお願い申し上げます。

ご不明な点がございましたら、採用担当までお気軽にお問い合わせください。

敬具

記

【同封書類】
・内定通知書 1通
・内定承諾書 1通
・労働条件通知書 1通

【お問い合わせ先】
担当部署:【担当部署】
担当者 :【担当者名】
TEL  :【電話番号】
E-mail :【メールアドレス】

以上

送付状(添え状) テンプレート(Word形式) ダウンロード>

メールで送付する場合

メールで内定通知書を送付する場合は、事前の案内と送付後のフォローが重要です。

まず、選考の段階で、合否連絡はメールで行うことをあらかじめ応募者に伝えておきましょう。これにより、応募者がメールを見落とすリスクを軽減できます。

メールでは、受信に気づかず、内定通知書を確認しないまま時間が経過するおそれがあります。そのため、メール送付後は、必要に応じて受領確認の返信を依頼したり、電話でメールを受信しているかを確認したりするなど、内定者への丁寧な配慮が求められます。

以下は、メールで内定通知書を送付する際の例文です。

件名:内定通知書のご送付/株式会社〇〇

〇〇様

この度は弊社の採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。
厳正なる選考の結果、貴殿の採用を内定いたしました。

つきましては、内定通知書を本メールに添付しております。添付ファイルをご確認のうえ、受領した旨をご返信いただけますと幸いです。

ご不明な点がございましたら、採用担当までお気軽にお問い合わせください。

*** メール署名 ***
株式会社〇〇〇〇 人事部
担当:〇〇 〇〇
TEL:000-0000-0000
E-mail:xxxx@example.co.jp

電子署名・クラウドサービスを利用する場合

電子署名サービスやクラウドサービスを利用して内定通知書を送付する場合は、いくつか注意すべき点があります。

まず、内定者が書類を閲覧できる期限や、電子署名・承諾が必要な場合はその期限を明確に設定しておくことが大切です。期限を明示せずに送付すると、手続きが滞る原因になりかねません。

また、書類の送付先が本人であることを確認できるよう、利用するサービスの本人認証機能などを活用しましょう。

アクセス権限の管理も重要です。関係者以外が書類を閲覧できないよう適切にアクセス権限を設定することで、個人情報の漏えいリスクを低減できます。

送付後のデータについては、適切に保存・管理する必要があります。クラウド上に保存したデータについては、サービス利用終了後の取り扱いや保存期間をあらかじめ定めておくことが望ましいでしょう。

電子署名を利用する際は、電子署名法などの関連法令や公的な指針を確認し、自社に適した運用体制を整えましょう。

採用担当者が押さえておくべき内定通知書の実務上のポイント

内定通知書の作成・送付にあたっては、事前に押さえておきたい実務上のポイントがいくつかあります。以下では、特に重要なポイントを解説します。

入社までの具体的なスケジュールを記載する

内定通知書には、入社までの具体的なスケジュールを記載することが重要です。内定承諾期限、必要書類の提出期限、入社手続きの内容、初出勤日など、内定者が次に取るべき行動を明確に示すことで、迷うことなく準備を進められます。

内定を受け取った直後は、何をいつまでにすれば良いのかわからず、不安を感じる方も少なくありません。スケジュールを事前に共有しておくことで、こうした不安を軽減できるだけでなく、企業側も手続きを円滑に進めやすくなります。

準備すべき事項を整理しておくことで、担当者の対応漏れを防ぎ、初出勤日当日の混乱も避けやすくなります。

内定通知書は採用内定の事実を伝えるだけでなく、入社後の円滑なスタートを支える役割も担っています。スケジュールの明示は、その役割を果たす上で欠かせない要素です。

内定者の状況にあわせて案内内容を調整する

内定通知書に記載する内容は、新卒採用と中途採用で異なる場合があります。入社までのスケジュールや案内内容は、採用区分によって適切な表現や情報量が異なるため、一律の内容では対応できない場合があります。

さらに、内定者が在職中か離職中か、あるいは新卒か中途かといった状況によって、抱える不安や必要とする情報は異なります。

たとえば、在職中の内定者であれば退職までのスケジュールが気になるでしょうし、離職中の内定者であれば入社日の確定を急ぎたいと考える場合があります。

こうした状況の違いを踏まえ、入社までのスケジュールや必要書類を個別に案内したり、メールや電話で定期的に連絡したりするなど、案内内容やフォロー方法を柔軟に調整することが大切です。

なお、インターネット上には無料のテンプレートや雛形が多数公開されており、ゼロからフォーマットを作る手間が省ける点は魅力です。ただし、そのまま使用すると内定者の状況に合わない表現や不適切な記載項目が含まれている場合もあります。

テンプレートを活用する際は、内容をよく確認したうえで、内定者の状況に応じた適切な表現へ修正し、一人ひとりに丁寧に対応することが重要です。

事前に同封書類を確認して一緒に送付する

内定通知書を送付する際は、同封・添付する書類を事前に確認しておくことが重要です。一般的に、内定通知書と一緒に送付することが多い書類には以下のものが挙げられます。

  • 内定承諾書
  • 労働条件通知書
  • 入社手続き書類

これらの書類は、同封・添付する際に不足がないか、また記載内容に不一致がないかを必ずチェックしておきましょう。

書類を別々に送付すると、内定者が確認漏れを起こす可能性があります。また、採用担当者にとっても、送付作業が複数回に分かれることで業務負担が増える可能性があります。

こうした確認漏れを防ぐためにも、関連書類は可能な範囲でまとめて送付すると良いでしょう。

内定通知書とあわせて送付する書類は企業によって異なるため、内定通知前に社内の確認フローを整備しておくことが大切です。内定が決まった後にスムーズに送付できるよう、あらかじめ準備を整えておくことで、内定者へ迅速かつ丁寧に対応できます。

まとめ

内定通知書の送付は、単なる事務手続きではなく、内定者との信頼関係を築く重要な機会となります。適切な内容・書式で作成することはもちろん、送付のタイミングや内定後のフォローに至るまで、きめ細かな対応が求められます。

採用活動では、採用要件の整理から候補者との条件調整、内定後の意思確認、入社までのフォローアップまで、一連のプロセスを丁寧に進めることが大切です。しかし、採用担当者がこれら全ての業務を自社だけで担うのは、決して容易ではありません。

そのような場面で、人材紹介会社のサポートを活用することが有効な選択肢となるでしょう。

あわせて読みたい

人材紹介サービスとは?手数料や仕組み・活用法、人材派遣との違いをわかりやすく解説

Adeccoの人材紹介サービスでは、コンサルタントが貴社の強みや採用背景、求める人材などのニーズをヒアリングし、入社後に活躍できる厳選した人材をご紹介します。

毎月登録される求職者も含め、人材紹介独自のデータベースだけでなく、人材派遣のデータベースも活用できるため、母集団の形成を効率的に行うことができます。人材採用に課題を感じている場合は、お気軽にAdeccoにご相談ください。

Adeccoの人材紹介

希望条件に合う人材のエントリーが来なかったり、エントリーからの書類通過率が低く採用ができない……といったお悩みはございませんか?Adeccoの人材紹介は、これまでの人材派遣で培ったマッチングノウハウを生かし、貴社の期待以上の人材を厳選してご紹介します。

詳細はこちら

Adeccoの人材紹介 活用事例のご紹介

弁護士法人ベリーベスト法律事務所さま

弁護士法人ベリーベスト法律事務所さま

「全国どこに住んでいても、高いレベルの法律サービスを届けたい」というビジョンのもと、法律事務所を多数展開されている弁護士法人ベリーベスト法律事務所さま。
事務所が急速な成長を遂げる中で、より強固な組織となり、今後さらに成長していくための良い人材の採用を目的として、Adeccoの人材紹介サービスをご活用いただいています。

詳細はこちら

その他のお役立ち情報

セミナー情報
企業の人事・労務・派遣管理のご担当者の方を対象としたセミナーを随時開催しています。ぜひご参加ください。
お役立ち情報
人事のご担当者の皆さまに役立つコラムや資料を随時お届けしています。
メールマガジンに登録
人事ノウハウや労働法制などの最新お役立ち情報を配信しております。