特定技能

【2027年 最新情報】特定技能により物流倉庫業で外国人材の雇用が解禁!仕事内容や注意点

2026/05/01

【2027年 最新情報】特定技能により物流倉庫業で外国人材の雇用が解禁!仕事内容や注意点

2026年に入り、特定技能で新たに3分野の追加が閣議決定されました。物流倉庫は追加された3分野のひとつです。

本記事では、特定技能で新たに追加される物流倉庫に関する詳細をわかりやすく紹介します。物流業界の現状や、外国人労働者を雇用する方法や注意点も紹介するので、人手不足に困っており、外国人労働者の雇用を考えている企業の方は参考にしてください。

特定技能制度で「物流倉庫」分野が追加される理由とは?物流業界の人手不足状況

特定技能に既存の16分野に加えて新たな3分野が追加されることが2026年1月23日に、閣議決定されました。

追加されるのは以下の3分野です。

  • リネンサプライ
  • 物流倉庫
  • 資源循環

物流倉庫分野が特定技能に追加される背景には、EC市場拡大にともなう保管需要の増加と人手不足の深刻化が挙げられます。

普通倉庫の従業員1人あたり所管面積は、2019年度から2023年度までの5年で約6%拡大しました。業界団体の調査によると、2024年時点で約1万9,000人の人手不足が生じています。

2028年度には34万人の就業者が必要とされる分野であり、国内人材確保に向けた取り組みとして、DX推進や自動化設備導入、女性・高齢者活用、賃上げなどが行われています。

国内人材確保によって3万6,800人程度の緩和が見込まれていますが、それでもなお約1万8,300人の不足が見込まれている状況です。定年退職者数の多さや新規採用の厳しさもあり、人手不足は深刻な課題となっています。

物流倉庫は国民生活を支える基盤でもあるため、存続や発展が欠かせない分野です。物流倉庫分野の持続性を確保するためには、即戦力となる専門性・技能を有する外国人材の受け入れが不可欠と判断されました。

本格的な運用は2027年度からとされていますが、評価試験開始時期は発表されていません。具体的なスケジュールは、公的機関からの発表や最新情報をチェックしましょう。

いずれにしろ、制度の運用開始が迫っています。物流倉庫分野の特定技能外国人労働者を受け入れる予定のある企業は、今のうちから特定技能や物流倉庫特有の条件等を理解し、受け入れ準備を行うことが大切です。

出典:法務省「物流倉庫分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」

特定技能「物流倉庫」の概要

物流倉庫とは、商品や資材を保管・管理し、必要に応じて出庫・配送につなげる役割を担う施設で、国民生活や経済活動に中核を成す欠かせないインフラです。

特定技能「物流倉庫」では、外国人労働者が従事できる業務や受け入れ見込み数が決められています。

  • 特定技能「物流倉庫」分野で従事できる業務
  • 特定技能「物流倉庫」分野での受け入れ見込み数・運用期間
  • 育成就労での「物流倉庫」分野の扱い

それぞれ詳しく紹介します。

特定技能「物流倉庫」分野で従事できる業務

特定技能「物流倉庫」の在留資格で従事できる業務は、倉庫業者、貨物自動車運送事業者、荷主事業者が使用する施設での業務で、具体的には以下のとおりです。

  • 物品の搬入・搬出
  • 仕分け
  • 流通加工
  • 入出荷検品
  • 積み卸し
  • 積み直し
  • 在庫管理
  • 物流機器の操作・点検・管理、作業全般の管理等

当該業務に従事する日本人が通常行う連絡・報告、整理整頓や清掃、災害対策としての貨物移動や雨水侵入防止措置などの関連業務も、付随的に従事することが認められています。

物流倉庫では、検品・運搬・流通加工・出荷・在庫管理まで幅広い業務に一貫して従事します。そのため、入出庫量の変動に柔軟に対応する必要があります。

また、多様な荷主・貨物を安全かつ効率的に扱う必要があるため、貨物の性質や状態に応じた保管・出荷方法に関する専門的知識と実務経験も求められます。

出典:法務省「特定技能制度及び育成就労制度の受入れ対象分野(新たに追加等を行う分野等)の詳細(案)」

特定技能「物流倉庫」分野での受け入れ見込み数・運用期間

物流倉庫分野では、受け入れ見込み数が設定されています。2026年度(令和8年度)から2028年度(令和10年度)までの3年間の受け入れ見込み数は、分野全体で1万8,300人です。

政府の見込みでは、2028年度に約5万5,100人の人手不足が見込まれています。そのうち、DXをはじめとする生産性向上により2万300人程度、女性や高齢者の起用により、約1万6,500人程度の国内人材を確保する見通しです。

国内人材の確保を進めてもなお1万8,300人程度の不足が見込まれているため、1万8,300人を受け入れ見込み数に設定しています。

内訳は、1号特定技能が1万1,400人、育成就労外国人が6,900人です。1号特定技能外国人は2026年度からの3年間、育成就労外国人は2027年度からの2年間で、それぞれの上限を設定して運用する計画となっています。

出典:法務省「物流倉庫分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」

育成就労での「物流倉庫」分野の扱い

技能実習制度の廃止に伴い、2027年度から開始が予定されている育成就労制度でも、物流倉庫分野での外国人雇用が検討されています。

育成就労は、3年間の就労を通じて特定技能1号相当の技能者を育成することを目的とした制度で、終了後に一定の条件を満たすと、特定技能1号への在留資格変更が可能です。

つまり、特定技能は即戦力、育成就労は特定技能に相当する人材を育成・確保することを目的とした就労という位置付けです。

育成就労では、就労開始までに求められる日本語能力、技能水準のほか、育成就労を修了するまでに求められる水準も別途定められています。

育成就労では、育成計画に基づき、段階的に技能習得に必要な業務に従事させていきます。育成就労制度の運用方針は2026年1月23日に、運用要領は2026年2月20日に公表されました。

育成就労制度の物流倉庫分野で外国人労働者の雇用を検討している場合、制度開始前に詳細を確認しておきましょう。

以下の記事では、育成就労制度の概要を解説しています。あわせてご覧ください。

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そもそも「特定技能」とは?

本項では特定技能制度を詳しく解説します。

特定技能の概要

日本で就労するには、就労が可能な在留資格が必要です。在留資格は複数の種類があり、特定技能はそのうちの一種です。

特定技能制度は、人材の確保が特に困難な状況にある特定産業分野で、一定の専門性・技能を有する外国人材の受け入れを促進するために国によって創設されました。受け入れ側にとっては、即戦力の人材を雇用できる点がメリットです。

特定技能人材の受け入れが可能な分野

特定技能制度で受け入れられる分野は以下のとおりです。

  • 介護
  • ビルクリーニング
  • 工業製品製造業
  • 建設
  • 造船・舶用工業
  • 自動車整備
  • 航空
  • 宿泊
  • 農業
  • 漁業
  • 飲食料品製造業
  • 外食業
  • 自動車運送業
  • 鉄道
  • 林業
  • 木材産業

上記分野のうち自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野は、2024年に新しく追加されました。また、2026年1月23日には「リネンサプライ」「物流倉庫」「資源循環」の3分野の新たな追加が閣議決定されました。この追加により、特定技能制度の対象業種は19分野となります。
これらの追加された3分野については、関係省令等の準備が整い次第、受け入れが可能となる予定です。

特定技能は制度の見直しや分野の追加がたびたび行われているため、最新情報は常にチェックしましょう。

特定技能1号と2号の違い

特定技能の在留資格は、1号と2号に分類されます。

特定技能1号は、原則として技能および日本語の検定に合格し取得できます。また、技能実習を良好に修了し取得する方法も存在しますが、技能実習を良好に修了した場合でも、特定技能へ試験免除で移行できるのは、対応する職種・作業が定められている分野に限られます。新たに追加された分野については、技能実習との対応関係が整備されていない場合があり、その場合は評価試験の合格が必要です。

ただし、2024年に新しく追加された4分野(自動車運送業、鉄道、林業、木材産業)と、2027年度から追加される3分野(リネンサプライ、物流倉庫、資源循環)は1号のみで、2026年2月時点では2号には含まれていません。

特定技能1号の在留期間は通算で5年までです。配偶者や子といった家族の帯同は原則として認められていません。

また、特定技能1号の受け入れ機関は、適切な支援計画を作成し、計画に基づいたサポートを行わなければならないとされています。

一方で、特定技能2号は、1号より高い技術力が必要な検定や実務経験により取得できます。2号は在留期間が無期限となり、要件を満たせば配偶者・子の帯同が許可されます。1号と異なり、2号は受け入れ機関による支援の対象外です。

物流倉庫を含む特定の分野は、1号のみしか認められていませんが、元々1号のみだった他分野で2号取得が可能になった例もあるため、制度の見直しにより、今後追加されることも予想されます。政府から発信される最新の情報に注意しておきましょう。

なお、介護分野は移行先として「介護」の在留資格が個別に設定されています。

特定技能「物流倉庫」の在留資格を取得する方法

続いて、特定技能物流倉庫の在留資格を取得する方法を紹介します。

  • 技能試験および日本語能力の検定に合格する
  • 技能実習2号や育成就労からの移行は可能?
  • 特定技能を取得するために外国人本人が満たすべき要件

それぞれ詳しくみていきましょう。

技能試験および日本語能力の検定に合格する

分野ごとに定められた技能検定および日本語能力検定の両方に合格すると、特定技能1号の在留資格を取得できます。

技能評価試験では、一定の基準以上の点数の獲得が必要です。日本および一部の海外で受験でき、受験できる国や試験の内容は各分野で異なります。試験内容は知識や判断力を問う学科試験のほか、実技試験が含まれる分野も存在します。

物流倉庫分野では、以下の試験に合格する必要があります。

  • 物流倉庫分野特定技能1号評価試験の合格
  • 日本語教育の参照枠A2相当以上(例:JFT-Basic合格、またはJLPT N4以上)

日本語教育の参照枠とは、日本語の習得段階に応じて必要な教育内容・方法・評価を示す共通の基盤として策定された枠組みのことです。

日本語能力を6段階に分けて設定しており、A2の定義は「ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応じることができる」です。

熟練度によって各段階が細分化される場合もありますが、特定技能では一般的に「日本語教育の参照枠A2相当」が基準とされています。

出典:文化庁「「日本語教育の参照枠」の概要」

技能実習2号や育成就労からの移行は可能?

特定技能に移行する手段のひとつとして技能実習の良好修了が挙げられます。現行の制度では、特定の分野で技能実習2号を修了した者は、条件を満たすことで同分野の特定技能1号への移行が可能です。

しかし、現行の技能実習制度では物流倉庫業務を対象とする区分がないため、技能実習から特定技能に移行するルートはありません。

なお、現行の技能実習制度は、転職が規制されていることで外国人労働者の立場が弱くなりやすい点が問題視されており、政府は技能実習制度を廃止し、「育成就労制度」へ移行することを決定しています。育成就労制度は2027年度からスタートする予定です。

育成就労では、物流倉庫分野の運用が予定されており、特定の条件を満たせば育成就労から特定技能1号への移行が可能です。

特定技能を取得するために外国人本人が満たすべき要件

特定技能の在留資格を取得する場合、外国人本人が満たすべき共通の基準は以下のとおりです。

  • 18歳以上である
  • 健康状態が良好である
  • 退去強制の円滑な執行に協力する国が発行した有効なパスポートを所持している
  • 保証金を徴収されていない
  • 外国の機関に費用を支払っている場合は、内容に合意している
  • 送り出し国で遵守すべき手続が定められている場合、手続を経ている
  • 食費・居住費など外国人が定期的に負担する費用の内容に合意している。また該当の費用の額が実費相当額その他の適正な額であり、明細書その他の書面が提示されている
  • 分野特有の基準に適合している(※分野所管省庁の定める告示で規定)
  • 特定技能1号の場合、特定技能1号での在留期間が通算5年に達していない

技能実習を修了済または検定に合格済の場合でも、要件を満たさない場合は特定技能の資格を取得できません。

出典:出入国在留管理庁「特定技能外国人受け入れる際のポイント」

特定技能「物流倉庫」で外国人材を雇用するメリット

続いて、物流倉庫で特定技能人材を受け入れる場合のメリットを解説します。

一定水準以上の知識や技能を有した人材を確保できる

特定技能人材は、一定水準以上の知識やスキルを採用前に把握できる点が特徴です。日本語能力が高い外国人も多く、教育効率も高まります。特定技能人材は、即戦力を要する事業者と相性の良い人材です。

幅広い業務への従事が可能

技能実習制度では、技能実習生の受け入れ人数に制限があり、所定の人数までしか雇用できません。また、従事できる業務内容が職種・作業ごとに定められています。

特定技能は分野ごとに受入れ見込み数(上限)が設定されていますが、企業ごとの人数枠は原則設けられていません。技能実習と比較して幅広い業務に従事でき、人手不足が深刻な分野では大きなメリットです。

長期の雇用が期待できる

特定技能1号の在留期間は通算5年までです。

また、2号は在留期間が無期限化します。人材の定着は受け入れ側にもメリットです。結果として、採用コストの削減効果も見込めます。

特定技能は、すでに日本に在留している外国人も取得できるため、取得が見込まれる人材がいれば移行を促してみるのも良いでしょう。

ただし、現時点で物流倉庫分野の特定技能2号は発表されていません。しかし、過去には制度の見直しにより2号が追加された分野もあるため、物流倉庫分野でも今後2号が追加される可能性があります。

特定技能は制度の見直しが定期的に行われているため、最新の情報をチェックすることが大切です。

特定技能「物流倉庫」で外国人材を受け入れる際の注意点

物流倉庫分野で特定技能外国人労働者を受け入れる際の注意点として、以下を紹介します。

  • 特定技能受け入れ機関の基準
  • 特定技能外国人の受け入れ後に企業がやらなければならないことは?

特定技能受け入れ機関の基準

特定技能人材の受け入れ機関が満たすべき基準は以下のとおりです。

①外国人と締結する雇用契約が適切である(記載すべき事項が揃っており、賃金水準は日本人と同等以上)
②受け入れ機関自体が適切である(法令を遵守している・欠格事由に該当しないなど)
③外国人を支援する体制がある
④外国人を支援する計画が適切である(受け入れ機関は、1号特定技能人材を支援する計画を作成し、計画に基づいた支援の実施が必要)

加えて、物流倉庫分野特有の事業を鑑みて講じられる措置は以下のとおりです。

項目 概要
①対象事業者の限定 倉庫業法に基づく登録倉庫業者、または貨物自動車運送事業の許可を受け、自ら倉庫作業を実施する事業者等であること
②DX・安全対策の推進 入庫・在庫・出庫管理システム等を活用し、省力化や労働安全衛生向上に継続的に取り組むこと。導入状況は協議会へ報告・確認を受けること
③業務委託時の雇用責任の明確化 委託元と受託者が外国人の雇用継続に共同責任を持つ旨の協議書を締結すること
④協議会への加入・協力義務 協議会の構成員となり、決定事項の履行や調査への協力を行うこと
⑤実務経験の証明交付 外国人から求めがあれば実務経験証明書を交付すること
⑥登録支援機関への委託要件を満たす 支援計画の作成・実施を委託する場合は、協議会に加入し、協議会や国土交通省に必要な協力を行うこと

特定技能物流倉庫で外国人を受け入れる企業は、倉庫業者、業務委託を受けた事業者、貨物自動車運送事業者が対象です。就労場所は、倉庫業者や貨物自動車運送事業者、荷主が管理・運営する施設に限定されます。

加えて、特定技能全般で定められている受け入れ機関の基準や、物流倉庫特有の基準も定められています。

物流倉庫分野で外国人労働者を雇用する前に、制度の基準に従って準備を行いましょう。

特定技能外国人の受け入れ後に企業がやらなければならないことは?

特定技能人材の受け入れ機関には一般的に以下の義務が課されます。

  • 外国人と締結した雇用契約を確実に履行する
  • 外国人への支援を適切に実施する(1号のみ)
  • 出入国在留管理庁およびハローワークへの各種届出
  • 報酬は預貯金口座への振込に限定する

上記は特定技能を受け入れる機関の義務です。怠ると、外国人の雇用ができなくなるほか、行政から指導や改善命令を受ける対象になります。また、各種届出を怠ったり、虚偽の届出を行ったりすると罰則の対象になるため注意しましょう。

以下の記事では、外国人労働者を雇用する際のメリットやデメリット、雇用時の手続きを詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

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人手不足で困っている物流倉庫業に従事しており、今後外国人労働者の雇用を検討しているなら、制度がスタートする前に受け入れ準備をしておきましょう。

届出や規則に定められた義務を怠ると、外国人労働者の受け入れ停止措置や指導・罰則の対象になります。そのため、はじめて外国人労働者を雇用するなら、専門的な機関に頼ることも大切です。

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