【2027年 最新情報】特定技能の資源循環分野で外国人材雇用が可能に!詳細を徹底解説
2026/04/15

2027年度から特定技能で3つの分野が追加されることが閣議決定されました。追加される分野のひとつが資源循環分野です。
本記事では、特定技能に資源循環分野が追加された背景や、従事できる業務、資源循環分野で特定技能外国人材を受け入れるために必要な情報をわかりやすく紹介します。
資源循環分野において人手不足にお困りで、外国人材の雇用を考えている企業の方はぜひ参考にしてください。
この記事の目次
特定技能制度で「資源循環」分野が新規追加される背景とは
資源循環分野では、2024年8月2日に「第五次循環型社会形成推進基本計画」が閣議決定されました。第五次循環型社会形成推進基本計画は、循環経済への移行を国家戦略と位置付け、環境課題の同時解決を図るため、資源循環の高度化や国際展開を進めることを目的とした計画です。
2030年度までに、循環型社会ビジネスの市場規模80兆円を目指しています。目標を前提に推計すると、2028年度には約12万2,000人の就業者が必要とされています。しかし、実際の就業者数は約10万5,000人にとどまる見込みです。
資源循環分野のうち、廃棄物処分業(中間処理)分野では、約1万7,000人の不足が生じると推計されています。令和6年度の廃棄物処理業の有効求人倍率は5.35倍と高く、慢性的かつ深刻な人手不足が続いている状況です。
女性や高齢者の起用や処遇改善により約1万2,500人分の不足緩和が見込まれるものの、約4,500人の人手不足が発生する見通しです。
循環型社会の形成と循環経済への移行を進めるにあたり、人手不足を補うために外国人材の受け入れによる人材確保が必要であることが、特定技能に資源循環分野の追加の背景にあります。
出典:法務省「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」
特定技能「資源循環」の概要
資源循環とは、使用後に廃棄される物を単なるゴミとして処分するのではなく、再利用や再資源化を通じて資源として繰り返し活用する考え方をさします。「回収・再生・再利用」により、循環型社会を形成することが、資源循環の目的です。
特定技能「資源循環」の分野では、資源循環に関わる業務の従事が認められています。
- 特定技能「資源循環」分野で従事できる業務は主に産業廃棄物の処分
- 特定技能「資源循環」分野での受け入れ見込数・運用期間
- 育成就労での「資源循環」分野の扱い
それぞれを詳しく紹介します。
特定技能「資源循環」分野で従事できる業務は主に産業廃棄物の処分
特定技能資源循環の分野で従事できる業務は、主に廃棄物処理施設における廃棄物の処分(中間処理)に従事する業務です。
具体的には、家庭や事業活動によって排出される廃棄物の中間処理(廃棄物の減量化、減容化、安定化及び安全化)を行う業務への従事が認められています。また、同じ業務に従事する日本人が通常従事する関連業務への従事も可能です。
具体例は以下のとおりです。
- 破砕・中和・焼却等設備操作
- 燃え殻集約作業等
出典:法務省「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」
特定技能「資源循環」分野での受け入れ見込数・運用期間
資源循環分野全体では、2026年度から2028年度までの3年間の外国人材の受け入れ見込数を4,500人としています。
2028年度に約1万7,000人の人手不足が見込まれていますが、ICT・IoTを活用した廃棄物処理設備の導入によって年平均2.1%程度の生産性向上や、職場環境整備などによる国内人材の追加確保が進められる予定です。
効率化や国内人材確保の取り組みを加味しても約4,500人程度の人材が不足すると見込まれているため、4,500人を受け入れ見込み数に設定しています。
内訳は、2026年度からの3年間に受け入れる1号特定技能外国人が上限900人、2027年度からの2年間に受け入れる育成就労外国人が上限3,600人の合計4,500人です。あくまでも、2028年度末までの上限として運用する方針であり、今後見直しが行われる可能性もあります。
出典:法務省「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」
育成就労での「資源循環」分野の扱い
2027年度から開始が予定されている育成就労制度でも、資源循環分野での外国人材の受け入れが予定されています。育成就労制度は3年間の就労を通じて特定技能1号相当の技能者を育成する制度で、将来的には条件を満たすと特定技能1号への移行が可能です。
就労開始までに求められる日本語能力、技能水準のほか、育成就労を修了するまでに求められる水準も別途定められています。
育成就労制度の資源循環分野では、1年目に多種多様な廃棄物の「受入」「選別」「処分」「搬出」を指導者の下で行い、基本的な作業の流れや安全管理などを学びます。
2〜3年目は廃棄物に関する基準等の知識や不適合物の対応や設備の異常発見時の対応など、突発的な判断が求められる作業が行えるようにしていく方針です。
育成就労制度の運用方針は2026年1月23日に、運用要領は2026年2月20日に公表されているため、育成就労制度の資源循環分野で外国人労働者を雇用する予定なら、詳細は事前に確認しておきましょう。
そもそも「特定技能」とは?
本項では特定技能制度を詳しく解説します。
特定技能の概要
日本で就労するには、就労が可能な在留資格が必要です。在留資格は複数の種類があり、特定技能はそのうちの一種です。
特定技能制度は、人材の確保が特に困難な状況にある特定産業分野で、一定の専門性・技能を有する外国人材の受け入れを促進するために国によって創設されました。受け入れ側にとっては、即戦力の人材を雇用できる点がメリットです。
特定技能人材の受け入れが可能な分野
特定技能制度で受け入れられる分野は以下のとおりです。
- 介護
- ビルクリーニング
- 工業製品製造業
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業
- 自動車運送業
- 鉄道
- 林業
- 木材産業
上記分野のうち自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野は、2024年に新しく追加されました。また、2026年1月23日には「リネンサプライ」「物流倉庫」「資源循環」の3分野の新たな追加が閣議決定されました。この追加により、特定技能制度の対象業種は19分野となります。
特定技能1号と2号の違い
特定技能の在留資格は、1号と2号に分類されます。
特定技能1号は、技能および日本語の検定に合格し取得できます。技能実習を良好に修了し取得する方法も存在します。
ただし、2024年に新しく追加された4分野(自動車運送業、鉄道、林業、木材産業)と、2027年度から追加される3分野(リネンサプライ、物流倉庫、資源循環)は1号のみで、2026年2月時点では2号には含まれていません。
元々1号のみだった他分野で2号の範囲が大幅に拡大されたため、政府から発信される最新の情報に注意しておきましょう。
1号の在留期間は通算で5年までです。特定技能1号では、配偶者や子といった家族の帯同は原則として認められていません。
また、特定技能1号の受け入れ機関は、適切な支援計画を作成し、計画に基づいたサポートを行わなければならないとされています。
特定技能2号は、1号より高い技術力が必要な検定や実務経験により取得できます。2号は在留期間が無期限となり、要件を満たせば配偶者・子の帯同が許可されます。1号と異なり、2号は受け入れ機関による支援の対象外です。
資源循環を含む特定の分野は、1号のみしか認められていませんが、元々1号のみだった他分野で2号取得が可能になった例もあるため、政府から発信される最新の情報に注意しておきましょう。
なお、介護分野は移行先として「介護」の在留資格が個別に設定されています。
特定技能「資源循環」の在留資格を取得する方法
続いて、特定技能資源循環の在留資格を取得する方法を紹介します。
- 技能試験および日本語能力の検定に合格する
- 技能実習2号や育成就労からの移行は可能?
- 特定技能を取得するために外国人本人が満たすべき要件
それぞれ詳しくみていきましょう。
技能試験および日本語能力の検定に合格する
分野ごとに定められた技能検定および日本語能力検定の両方に合格すると、特定技能1号の在留資格を取得できます。
技能評価試験では、一定の基準以上の点数の獲得が必要です。日本および一部の海外で受験でき、受験できる国や試験の内容は各分野で異なります。試験内容は知識や判断力を問う学科試験のほか、実技試験が含まれる分野も存在します。
特定技能で資源循環分野の在留資格を取得するためには、以下の試験に合格する必要があります。
- 資源循環分野特定技能1号評価試験の合格
- 日本語教育の参照枠A2相当以上(例:JFT-Basic合格、またはJLPT N4以上)
日本語教育の参照枠とは、日本語の習得段階に応じて必要な教育内容・方法・評価を示す共通の基盤として策定された枠組みのことで、日本語能力を6段階に分けて設定しています。
A2の定義は「ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応じることができる」です。
熟練度によって各段階が細分化される場合もありますが、特定技能では一般的に「日本語教育の参照枠A2相当」が基準とされています。
技能実習2号や育成就労からの移行は可能?
特定技能に移行する手段のひとつとして技能実習の良好修了が挙げられます。現行の制度では、特定の分野で技能実習2号を修了した者は、条件を満たすことで同分野の特定技能1号への移行が可能です。
しかし、現行の技能実習制度では資源循環業務を対象とする区分がないため、技能実習から特定技能に移行するルートはありません。
なお、現行の技能実習制度は、転職が規制されていることで外国人労働者の立場が弱くなりやすい点が問題視されており、政府は技能実習制度を廃止し、「育成就労制度」へ移行することを決定しています。育成就労制度は2027年度からスタートする予定です。
育成就労制度では、資源循環分野があり、修了後に条件を満たせば特定技能1号への移行が可能です。
特定技能を取得するために外国人本人が満たすべき要件
特定技能の在留資格を取得する場合、外国人本人が満たすべき共通の基準は以下のとおりです。
- 18歳以上である
- 健康状態が良好である
- 退去強制の円滑な執行に協力する国が発行した有効なパスポートを所持している
- 保証金を徴収されていない
- 外国の機関に費用を支払っている場合は、内容に合意している
- 送り出し国で遵守すべき手続が定められている場合、手続を経ている
- 食費・居住費など外国人が定期的に負担する費用の内容に合意している。また該当の費用の額が実費相当額その他の適正な額であり、明細書その他の書面が提示されている
- 分野特有の基準に適合している(※分野所管省庁の定める告示で規定)
- 特定技能1号の場合、特定技能1号での在留期間が通算5年に達していない
技能実習を修了済み、または検定に合格済みの場合でも、要件を満たさない場合は特定技能の資格を取得できません。
出典:出入国在留管理庁「特定技能外国人受け入れる際のポイント」
特定技能「資源循環」分野で外国人材を受け入れるメリット
続いて、資源循環分野で特定技能人材を受け入れる場合のメリットを解説します。
一定水準以上の知識や技能を有した外国人材を確保できる
特定技能人材は、一定水準以上の知識やスキルを採用前に把握できる点が特徴です。日本語能力が高い外国人も多く、教育効率も高まります。特定技能人材は、即戦力を要する事業者と相性の良い人材です。
幅広い業務への従事が可能
技能実習制度では、技能実習生の受け入れ人数に制限があり、所定の人数までしか雇用できません。また、従事できる業務内容が職種・作業ごとに定められています。
特定技能は分野ごとに受入れ見込み数(上限)が設定されていますが、企業ごとの人数枠は原則設けられていません。技能実習と比較して幅広い業務に従事でき、人手不足が深刻な分野では大きなメリットです。
長期の雇用が期待できる
特定技能1号の在留期間は通算5年までです。
また、2号は在留期間が無期限化します。人材の定着は受け入れ側にもメリットです。結果として、採用コストの削減効果も見込めます。
特定技能は、すでに日本に在留している外国人も取得できるため、取得が見込まれる人材がいれば移行を促してみるのも良いでしょう。
ただし、現時点で資源循環分野の特定技能2号は発表されていません。しかし、過去には制度の見直しにより2号が追加された分野もあるため、資源循環分野でも今後2号が追加される可能性があります。
特定技能は制度の見直しが定期的に行われているため、最新の情報をチェックすることが大切です。
特定技能「資源循環」で外国人材を受け入れる際の注意点
資源循環分野で特定技能外国人労働者を受け入れる際の注意点として、以下を紹介します。
- 特定技能受け入れ機関の基準
- 特定技能外国人の受け入れ後に企業がやらなければならないことは?
特定技能受け入れ機関の基準
特定技能人材の受け入れ機関が満たすべき基準は以下のとおりです。
- 外国人と締結する雇用契約が適切である(記載すべき事項が揃っており、賃金水準は日本人と同等以上)
- 受け入れ機関自体が適切である(法令を遵守している・欠格事由に該当しないなど)
- 外国人を支援する体制がある
- 外国人を支援する計画が適切である(受け入れ機関は、1号特定技能人材を支援する計画を作成し、計画に基づいた支援の実施が必要)
加えて、資源循環分野特有の事業を鑑みて講じられる措置は以下のとおりです。
- 定められた要件のいずれかに該当する事業者であること
- 環境大臣が設置する特定技能協議会の構成員であること
- 協議会で合意された事項に基づく措置を講じること
- 協議会が実施する情報提供、意見聴取、調査等に必要な協力を行うこと
- 環境省による調査・指導等に協力すること
- 支援計画を登録支援機関へ全面委託する場合は、上記協力義務を履行できる機関へ委託すること
- 雇用契約に基づく実務に従事した外国人から求めがあった場合、実務経験証明書を交付すること
「定められた要件」は、法務省の資料※(別添(第二2及び第三4関係))で確認可能です。廃棄物処理法で定められた業者であることや、該当の認定を受けていることが必要など、細かく規定されているので、確認しておきましょう。
※出典:法務省「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」
特定技能外国人の受け入れ後に企業がやらなければならないことは?
特定技能人材の受け入れ機関には一般的に以下の義務が課されます。
- 外国人と締結した雇用契約を確実に履行する
- 外国人への支援を適切に実施する(1号のみ)
- 出入国在留管理庁およびハローワークへの各種届出
- 報酬は預貯金口座への振込に限定する
上記は特定技能を受け入れる機関の義務です。怠ると、外国人の雇用ができなくなるほか、行政から指導や改善命令を受ける対象になります。また、各種届出を怠ったり、虚偽の届出を行ったりすると罰則の対象になるため注意しましょう。
以下の記事では、外国人労働者を雇用する際のメリットやデメリット、雇用時の手続きを詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
2027年度から制度開始に備えて今から準備をはじめよう
資源循環分野で特定技能が追加される理由には、循環型社会ビジネスの市場規模拡大に伴い、廃棄物処理業の人手不足を補完することが背景にあります。
現状でも廃棄物処理業の有効求人倍率は5.35倍と高いため、人手不足に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
特定技能資源循環は、2027年度から本格的に制度がスタートする見込みです。該当業務で外国人材の受け入れを検討している方は、準備や制度の確認は事前に行っておきましょう。
外国人労働者や特定技能外国人材の雇用がはじめてで、なにからはじめたら良いかわからない方は、登録支援機関に頼るのも選択肢のひとつです。
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