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在留資格「技術・人文知識・国際業務」が厳格化!取得要件や許可・不許可事例を紹介

2026/06/15

在留資格「技術・人文知識・国際業務」が厳格化!取得要件や許可・不許可事例を紹介

在留資格「技術・人文知識・国際業務(いわゆる「技人国(ぎじんこく)」)」は、外国人の方が日本で働くための在留資格です。在留資格「特定技能」や「高度専門職」も日本で働くための在留資格である点では同じですが、制度の目的や位置付け、資格取得の方法が異なります。

本記事では、在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の概要や従事できる業務、在留資格の取得方法をわかりやすく紹介します。

なお、在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、令和8年4月15日に制度の適正な運用に向けて一部運用が明確化・見直しされました。

今後、在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」で外国人材を雇用する予定がある企業の方は、ぜひ参考にしてください。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」とは?制度の概要

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、日本の企業や団体が、専門的な知識や技能を持つ外国人材を受け入れるために設けられた在留資格です。略して「技人国ビザ」とも呼ばれています。

理学・工学・情報技術などの「技術分野」、法律・経済・マーケティング・語学などの「人文知識分野」、通訳・翻訳・海外取引業務・デザインなどの「国際業務分野」があり、大学で学んだ知識や実務経験を活かして働くことを想定している在留資格です。

在留外国人数は令和7年末で過去最高の412万5,395人を記録しました。在留資格別の内訳は以下のとおりです。

在留資格 人数
()内は令和6年末からの増加人数
永住者 947,125人(+29,009人)
技術・人文知識・国際業務 475,790人(+57,084人)
留学 464,784人(+62,650人)
技能実習 456,618人(+23人)
特定技能 390,296人(+105,830人)

出典:出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」

上記のとおり、在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、在留資格別では永住者の次に多い在留資格です。

しかし、令和8年4月15日から制度の見直しが行われ、外国人材本人や受け入れる企業に関する確認事項が厳格化されました。

詳しくは後述しているため、受け入れを検討している方は参考にしてください。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」の違い

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」と「特定技能」は、どちらも外国人が日本で働くための在留資格である点では同じです。しかし、制度の目的や対象となる業務内容に大きな違いがあります。

たとえば、在留資格「特定技能1号」と在留資格「技術・人文知識・国際業務」を比較すると、以下のとおりです。

項目 特定技能1号 技術・人文知識・国際業務
目的 特定の産業分野で即戦力となる外国人材を受け入れ、人手不足を補うことを目的とした在留資格 専門的な知識やスキルを持つ外国人材を日本企業に受け入れることを目的とした在留資格
活動内容 特定産業分野に属する相当程度の知識または経験を必要とする技能を要する業務
  • 自然科学の分野または人文科学の分野に属する技術または知識を要する業務
  • 外国の文化に基盤を有する思考または感受性を必要とする業務
許可基準(学歴、職歴、日本語能力等) 【技能水準】
特定技能1号評価試験合格等
【日本語水準】
日本語能力試験N4以上合格等 (分野によってはN3以上合格等が必要)
大卒程度または実務経験10年以上(国際業務に従事する場合は3年以上)
想定される主な活動の一例 宿泊業(ホテル・旅館) フロント、企画・広報、接客、レストランサービス業務 フロント、企画・広報
外食業(飲食店) 飲食物調理、接客、店舗管理 複数店舗の店舗管理、店舗経営、企画業務
工業製品製造業 製造工程・組立工程の作業 設計、プログラミング、技術開発
自動車整備 自動車の日常点検整備等の基礎的な業務 整備士・整備工の指導監督、自動車整備主任者
建設業 指導者の指示・監督を受けながら行う土木作業等 建築設計、設計監理、建築積算

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」の違いについて」

上記のとおり、在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、専門職で働く人を対象とした制度です。一方、特定技能は人手不足が深刻な産業分野で即戦力となる人材を受け入れるための制度です。

同じ分野でも、在留資格の取得要件が異なります。たとえば、技術・人文知識・国際業務では、学歴や職歴と業務内容との関連性が重視されます。

一方、特定技能では、分野ごとの技能試験や日本語試験への合格が要件になっています。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」と「高度専門職」の違い

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」と「高度専門職」は、専門的な知識や技能を活かして日本で働く外国人向けの在留資格である点では共通しています。

紹介したとおり、技術・人文知識・国際業務は専門的な知識・経験を活かして働く人を対象とした制度です。

一方、高度専門職は、日本の学術研究や経済の発展に貢献することが見込まれる高度で専門的な能力を持つ外国人材の受け入れを促進することを目的とした制度です。つまり、高度専門職は、より専門性・貢献度の高い人材の受け入れを想定しています。

大きな違いのひとつが、在留資格の取得方法です。高度専門職では、「高度人材ポイント制」を採用しています。

学歴・職歴・年収などの項目にポイントを付け、合計が一定点数以上に達した人に許可される仕組みです。在留資格「高度専門職(高度人材ポイント制)」に関しては、以下の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

あわせて読みたい

「高度人材」とは?ポイント制の概要や採用のメリット&注意点をわかりやすく解説

在留資格「技術・人文知識・国際業務」の概要

続いて、在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の概要を紹介します。

  • 在留資格「技術・人文知識・国際業務」で従事できる業務
  • 在留資格「技術・人文知識・国際業務」で従事が認められていない業務内容
  • 在留資格「技術・人文知識・国際業務」の在留期間

取得する在留資格によって概要が異なる部分もあるため、事前に確認しておきましょう。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」で従事できる業務

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」で認められる活動は、3つの区分に分類されます。

  • 「技術」に該当する職種の具体例
  • 「人文知識」に該当する職種の具体例
  • 「国際業務」に該当する職種の具体例

いずれの区分においても共通して求められるのは、大学や専門学校で学んだ専門的・技術的な知識、あるいは外国人特有の文化や感性を必要とする業務であることです。そのため、特別な知識を必要としない単純作業や、マニュアル化された接客業務などには従事できません。

それぞれの区分において、具体的にどのような業務が該当するのかをご紹介します。

「技術」に該当する職種の具体例

技術カテゴリーは、IT、機械、建築といった理系分野の専門知識を活かす業務が対象です。大学等で修得した自然科学系の知識を、実務において応用・展開する力が求められます。具体例は以下のとおりです。

  • システムエンジニア・プログラマー
    要件定義に基づく業務システムの設計や、AIを用いたデータ解析プログラミングなど、高度なITスキルを要する業務です。
  • 機械・電気・電子技術者
    CADを用いた自動車部品の設計、精密機械の回路設計、新製品の研究開発など、工学の知識を直接活かす業務です。
  • 生産管理・品質管理担当
    工場において、単にライン作業を行うのではなく、生産効率を上げるための工程管理や、統計学に基づく品質検査体制の構築などを行う業務です。

「人文知識」に該当する職種の具体例

人文知識カテゴリーは、経済学、法学、経営学といった文系分野の知識を活かす事務系・企画系のホワイトカラー業務が対象です。企業のバックオフィスや、論理的な思考に基づく企画立案などが該当します。具体例は以下のとおりです。

  • 営業・マーケティング
    単なるレジ打ちや店頭販売ではなく、データ分析に基づく市場調査、海外市場への新規参入に向けた営業戦略の立案、企業間(BtoB)での専門的な提案営業などを行う業務です。
  • 経理・財務・経営企画
    高度な会計知識を用いた財務諸表の作成、企業の資金調達の企画立案、データに基づく経営戦略の策定などを行う業務です。
  • 人事・総務・法務担当
    労働関係法令に基づく従業員の労務管理、海外企業との契約書作成やリーガルチェック、社内規程の整備などを行う業務です。

「国際業務」に該当する職種の具体例

国際業務カテゴリーは、外国の文化や言語、母国等で培った特有の文化・感性を活かす業務が対象です。原則として、その業務に関連する3年以上の実務経験が必要ですが、大学を卒業した者が翻訳・通訳・語学指導に従事する場合は実務経験が免除されます。具体例は以下のとおりです。

  • 通訳・翻訳
    海外企業との商談における逐次通訳や、製品の取扱説明書、契約書、ウェブサイトの多言語化(母国語への翻訳)などを行う業務です。
  • 語学講師
    民間の語学スクール等において、独自のカリキュラム作成や母国語の指導を行う業務です。
  • 海外向け広報・商品企画
    外国人観光客向けのインバウンドプロモーション戦略の立案や、海外SNSを活用した広報活動、外国人の感性を活かした新商品のデザイン企画などを行う業務です。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」で従事が認められていない業務内容

在留資格は2026年5月時点で38種類あり、大きく以下の2つに分類されます。

  • ①活動内容に基づく在留資格
  • ②身分または地位に基づく在留資格

「活動内容に基づく在留資格」は、さらに以下の3つに分類されます。

  • 各在留資格に定められた範囲での就労が可能な在留資格
  • 就労できない在留資格
  • 個々の外国人に与えられた許可の内容により就労の可否が決められる在留資格

一方、身分または地位に基づく在留資格には活動の制限がなく、単純作業を含めて従事が可能です。

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、専門的な知識や技能を活かして働くことを前提とした在留資格であり、「各在留資格に定められた範囲での就労が可能な在留資格」に該当します。

そのため、在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」では、単純作業や資格外の現場労働を主たる業務として行うことは認められていません。

研修の実施にも配慮が必要です。合理性があり必要な研修であれば認められる場合もありますが、日本人に対しても同様に実施される研修であり、在留期間の大半を占めない内容・日数でなければなりません。

たとえば、「評価により配属先が決まる」といった選考を兼ねた研修の場合では、在留資格の許可申請が不許可となった事例もあるため注意しましょう。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」の在留期間

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の在留期間は、5年・3年・1年・3ヶ月のいずれかです。申請者が希望した期間が認められるわけではなく、雇用契約の内容、勤務先企業の安定性や継続性、本人の在留状況、納税・法令遵守状況などを総合的に判断して決まります。

在留期間満了後も継続して働く場合は、更新申請が必要です。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」を取得するための要件

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」を取得するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • ①活動が入管法で定められた在留資格に該当すること
  • ②外国人本人が学歴や実務経験などの条件を満たしている
  • ③その他(素行不良がない、届出を怠っていないなど)
  • ④企業が外国人を雇用するための要件や義務を満たしている

それぞれ詳しく紹介します。

①活動が入管法で定められた在留資格に該当すること

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」を取得するには、仕事内容が在留資格の範囲に合っているかが重要な審査ポイントです。

まず、日本の会社・団体・個人事業主などと継続的な契約を結び、日本国内で適法かつ安定して働く見込みが必要になります。

次に、従事する業務は専門知識を必要とする仕事や、外国文化に基づく発想や感性を活かす仕事でなければなりません。

誰でもできる単純作業、マニュアル化された反復業務、未経験者中心で特別な知識を要しない仕事は原則対象外です。

審査では、業務全体の内容で判断されます。

②外国人本人が学歴や実務経験などの条件を満たしている

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」を取得するには、仕事内容が該当するだけでなく、学歴・職歴・待遇面が上陸許可基準を満たしていることも必要です。

たとえば、自然科学・人文科学分野の業務(IT、経理、営業、企画、設計など)に就く場合、次のいずれかに該当する必要があります。

  • 大学・高等専門学校・専修学校の専門課程などで、業務に関連する科目を専攻して卒業している
  • 関連分野で10年以上の実務経験がある

大学卒業者は専攻と業務の関連性が比較的柔軟に判断される一方、専門学校卒業者は、学んだ内容と仕事内容の結びつきが重視される傾向があります。

なお、通訳・翻訳・語学指導・海外営業・広報・デザイン・商品開発など、外国文化に基づく知識や感性を活かす業務では3年以上の関連実務経験が必要です。

ただし、大学卒業者が翻訳・通訳・語学指導に就く場合は、実務経験が不要となるケースがあります。

③その他(素行不良がない、届出を怠っていないなど)

日本で適正に生活・在留していたかどうかも重要な審査ポイントになります。詳細は「在留資格の変更・更新ガイドライン」に基づき、総合的に判断されます。

たとえば、資格外活動許可の範囲を超えてアルバイトを行っていた場合や、週28時間を継続的に超えて働いていた場合、素行不良とみなされ、審査で不利になる可能性があるため注意しましょう。法律違反やルール違反にも注意が必要です。

また、入管への各種届出も適切に行いましょう。たとえば、外国人には在留カードに関して以下の届出義務があります。

  • 住所変更時の届出
  • 在留カードの更新申請
  • 紛失時の再交付申請
  • 卒業・退職・転職など所属機関変更の届出
  • 帰国時などの在留カード返納

上記を怠っていると、在留管理上のルールを守っていないと判断され、許可が下りない可能性があります。

④企業が外国人を雇用するための要件や義務を満たしている

外国人を雇用する企業は各種法令を遵守する必要があります。たとえば、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を支払わなければなりません。

また、労働基準法をはじめとする法律に基づいて雇用する必要があります。外国人材だからといって不当な扱いをしてはいけません。

なお、企業は規模や公的信用性に応じてカテゴリー1〜4に区分されています。在留資格認定証明書交付・変更・更新申請の際には、カテゴリーごとに定められた届出が必要です。

たとえば、「在留資格認定証明書交付申請」の場合、カテゴリーを問わず、以下の提出が必要になります。

  1. 在留資格認定証明書交付申請書
  2. 写真
  3. 返信用封筒
  4. カテゴリーのいずれかに該当することを証明する文書
  5. 学歴を証明する文書
  6. 派遣契約に基づいて就労する場合、誓約書や労働条件通知書、契約書の写しなど

カテゴリー1と2では、上記の書類提出のみで問題ありません。一方、令和8年4月15日以降、カテゴリー3、4では提出する書類が追加されているため、あわせて注意しましょう。

カテゴリーの要件や、カテゴリーに応じた提出書類の詳しい内容は後述しているので参考にしてください。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」の許可・不許可事例

在留資格「特定技能」は、分野ごとに定められた技能試験や日本語試験に合格していれば、要件を満たしているかが比較的明確であり、取得の見通しを立てやすい制度です。

一方、「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、学歴や専攻内容、職務内容との関連性、実務経験などを総合的に審査されるため、形式的な基準だけでは判断できません。個別の事情による影響が大きく、事前に許可の可否を見極めるのが難しい点が特徴です。

出入国在留管理庁が公表している「許可・不許可事例」では、在留資格「技術・人文知識・国際業務」の申請が許可されたケースや、不許可になったケースを紹介しています。

一例をピックアップして紹介すると以下のとおりです。

【許可事例①】

本国(出身国)において工学を専攻し、ゲーム開発の経歴を持つ外国人が、日本のグループ企業と契約した事例です。

次期オンラインゲームの開発案件に関するシステムの設計、総合試験及び検査等の業務に従事することが認められました。また、日本人と同等以上の報酬が支払われる条件も満たしています。

【許可事例②】

本国において機械工学を専攻し、自動車開発や社員指導の経歴を持つ外国人が、日本の人材派遣会社と契約した事例です。

月額約170万円の報酬を受け、外資系自動車メーカーにて技術開発のプロジェクトマネージャー業務に従事することが認められました。

【許可事例③】

本国において経営学を専攻した外国人が、日本の食料品・雑貨輸入販売会社と契約した事例です。

月額約30万円の報酬を受け、海外取引業務における通訳・翻訳等の業務に従事することが認められました。

【不許可事例①】

日本の専門学校でCADやITを専攻した外国人が、通訳・翻訳業務に従事するとして申請したものの、履修した日本語科目が卒業単位の約2割にとどまり、かつその内容も留学生の基礎的・日常的な語学力向上を目的としたものであったことから、専攻科目と従事しようとする業務との間に関連性が認められず、不許可となった事例です。

【不許可事例②】

日本の通訳専門学校で日英通訳を学んだ外国人が、ビル清掃会社で留学生アルバイトに対する通訳・翻訳業務を理由に従事の申請をしたものの、不許可となった事例です。

対象となる留学生アルバイトは一定の日本語能力を有しており、通訳の必要性が低いとみなされました。また、翻訳業務も常時発生するものではなく、十分な業務量がないと判断され、不許可となりました。

【不許可事例③】

日本語・日本文化学科の卒業者が、物流企業にて留学生アルバイトへの通訳業務を行うとして申請したものの、不許可になった事例です。

実際には自らも仕分け作業に従事し、傍らで指示を通訳するという業務内容でしたが、通訳としての独立した業務量が十分にあるとは認められず、不許可となりました。

出典:出入国在留管理庁「許可・不許可事例」

在留資格「技術・人文知識・国際業務」で外国人材を雇用する流れ

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」で外国人材を雇用する大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 募集職種・業務内容が在留資格に該当するか確認する
  2. 候補者の学歴・職歴・在留状況を確認する
  3. 雇用条件や環境を整備して内定を出す
  4. 在留資格の申請を行う
  5. 許可後に入社・就業開始
  6. 入社後の届出・在留管理を行う

在留資格を申請する流れは、海外にいる外国人材を雇用するか、日本国内に在留している外国人材を雇用するかで異なります。

  • 海外にいる外国人材を雇用する場合は「在留資格認定証明書交付申請」
  • 国内にいる外国人材を雇用する場合は「在留資格変更許可申請」

それぞれ詳しく紹介します。

海外にいる外国人材を雇用する場合は「在留資格認定証明書交付申請」

在留資格認定証明書交付申請とは、海外に住む外国人を日本へ招いて就労・留学などを行う際、入国前に在留資格の要件を満たしていることを証明するために行う申請です。

提出書類は、カテゴリーにより異なります。カテゴリーは以下の要件に応じて区分されます。

区分 要件
カテゴリー1 次のいずれかに該当する機関
  1. 日本の証券取引所に上場している企業
  2. 保険業を営む相互会社
  3. 日本または外国の国・地方公共団体
  4. 独立行政法人
  5. 特殊法人・認可法人
  6. 日本の国・地方公共団体認可の公益法人
  7. 法人税法で定められた要件を満たす公共法人
  8. 高度専門職省令で定められた要件を満たすイノベーション創出企業
  9. 一定の条件を満たす企業等
カテゴリー2
  • 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人
  • カテゴリー2と同様の添付資料をもって申請を行うことを希望し、カテゴリー審査に係る資料を提出したうえで、在留申請オンラインシステムの利用申出が承認された機関
カテゴリー3 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)
カテゴリー4 カテゴリー1〜3のいずれにも該当しない団体・個人

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」

カテゴリー1と2では、共通で定められた書類の提出のみで問題ありませんが、カテゴリー3と4の場合、共通の提出書類に加えて、定められた各種書類の提出が必要です。

詳しくは以下のとおりです。

項目 カテゴリー1 カテゴリー2 カテゴリー3 カテゴリー4
共通 1.在留資格認定証明書交付申請書
2.写真
3.返信用封筒
4.カテゴリーのいずれかに該当することを証明する文書
5.学歴を証明する文書
6.派遣契約に基づいて就労する場合、誓約書や労働条件通知書、契約書の写しなど
その他 - 7.申請人の活動の内容等を明らかにする資料
8.申請人の学歴および職歴その他経歴等を証明する文書
9.登記事項証明書
10.事業内容を明らかにする資料
11.直近の年度の決算文書の写し。新規事業の場合は事業計画書
12.所属機関の代表者に関する申告書
13.言語能力を証明する資料(言語能力を用いて対人業務に従事する場合)
- 14.前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする資料

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」

出入国在留管理庁にて提出書類チェックシートが提供されているため、活用しましょう。

国内にいる外国人材を雇用する場合は「在留資格変更許可申請」

在留資格変更許可申請とは、すでにほかの在留資格で日本に滞在している外国人の方が、別の在留資格に変更するための手続きです。

在留資格変更許可申請の場合、企業のカテゴリーに関する要件が在留資格認定証明書交付申請の場合と異なります。

区分 要件
カテゴリー1 次のいずれかに該当する機関
  1. 日本の証券取引所に上場している企業
  2. 保険業を営む相互会社
  3. 日本または外国の国・地方公共団体
  4. 独立行政法人
  5. 特殊法人・認可法人
  6. 日本の国・地方公共団体認可の公益法人
  7. 法人税法で定められた要件を満たす公共法人
  8. 高度専門職省令で定められた要件を満たすイノベーション創出企業
  9. 一定の条件を満たす企業等
カテゴリー2
  1. 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人
  2. カテゴリー2と同様の添付資料をもって申請を行うことを希望し、カテゴリー審査に係る資料を提出したうえで、在留申請オンラインシステムの利用申出が承認された機関
  3. 「留学」からの在留資格変更で、学歴や実務経験が所定の基準に該当する者
カテゴリー3 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)
カテゴリー4 カテゴリー1〜3のいずれにも該当しない団体・個人

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」

申請の際に提出が必要になる書類は以下のとおりです。

項目 カテゴリー1 カテゴリー2 カテゴリー3 カテゴリー4
共通 1.在留資格変更許可申請書
2.写真
3.パスポートおよび在留カード
4.カテゴリーのいずれかに該当することを証明する文書
5.学歴を証明する文書
6.派遣契約に基づいて就労する場合、誓約書や労働条件通知書、契約書の写しなど
その他 - 7.申請人の活動の内容等を明らかにする資料
8.申請人の学歴および職歴その他経歴等を証明する文書
9.登記事項証明書
10.事業内容を明らかにする資料
11.直近の年度の決算文書の写し。新規事業の場合は事業計画書
12.所属機関の代表者に関する申告書
13.言語能力を証明する資料(言語能力を用いて対人業務に従事する場合)
- 14.前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする資料

出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」

詳しい要件や、具体的な提出書類の種類は、出入国在留管理庁のホームページで確認しましょう。

【重要】令和8年4月15日以降の申請から追加書類の提出が必要に

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は専門職向けの在留資格でありながら、実際には単純作業に従事させるケースや、雇用実態が不明確な申請、受け入れ企業の管理体制に問題がある事例などが指摘されていました。

制度の適正運用を強化し、名ばかり採用や不適切雇用を防ぐことを目的として、令和8年4月15日以降の申請では提出書類が追加されています。

制度の見直しで特に影響があるのは、カテゴリー3・4に該当する企業です。厳格化により、以降の申請では、以下の書類を追加で添付しなければなりません。

  • ① 所属機関の代表者に関する申告書
  • ② (主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合)CEFR・B2相当以上の言語能力を有することを証する資料

②に関しては、以下に該当する場合、同等の能力があるとみなされます。

  • JLPT・N2以上を取得していること
  • BJTビジネス日本語能力テストで400点以上を取得していること
  • 中長期在留者として20年以上日本に在留していること
  • 日本の大学を卒業、または日本の高等専門学校もしくは専修学校の専門課程・専攻科を修了していること
  • 日本の義務教育を修了し高等学校を卒業していること

在留資格「技術・人文知識・国際業務」で外国人材の雇用を検討しているカテゴリー3もしくは4に該当する企業の方は、あわせて確認しておきましょう。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」で外国人材を雇用する際の注意点

続いて、在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」で外国人材を雇用する際の注意点として、以下の3つを紹介します。

  • 余裕を持って申請を行う
  • 外国人材の受け入れ環境を整える
  • 制度の規則や法令を遵守する

余裕を持って申請を行う

在留審査の手続きで揃えなければならない書類は種類が多く、準備期間が必要です。また、申請してすぐに許可が下りるわけではありません。申請してから交付の結果がわかるまで、一定の期間がかかります。

出入国在留管理庁が公表している令和7年4月許可分の在留審査処理期間を紹介すると、以下のとおりです。

分類 在留資格認定証明書 在留期間更新 在留資格変更
交付までの平均日数 48.9日 32.3日 36.0日

出典:出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数)」

上記のとおり、申請から交付まで平均して約1ヶ月以上かかっているため、手続きは早めに行いましょう。令和8年4月15日以降、カテゴリー3、4では添付書類が追加されており、用意にも時間がかかります。

必要に応じて追加の書類提出を求められるケースもあるため、余裕を持った申請が大切です。

外国人材の受け入れ環境を整える

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」で外国人材を採用する際は、採用後に外国人材が安心して働ける受け入れ体制づくりが重要です。

仕事内容や就業ルールを明確に伝え、日本語だけで理解が難しい場合は、やさしい日本語で書かれたマニュアルや、多言語マニュアルを活用しましょう。

入社直後は、社内ルール、勤怠管理、相談窓口、生活面のサポートなども整えておくと定着につながります。

また、専門職として採用する以上、キャリア形成の機会を用意することも大切です。受け入れ準備が不十分だと、早期離職やミスマッチの原因になるため注意が必要です。

外国人材を雇用する際の注意点やトラブルの事例、対策は以下の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

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制度の規則や法令を遵守する

在留資格を問わず、外国人雇用では、入管法・労働基準法・最低賃金法など関係法令を守ることが前提です。

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」だけでいえば、許可された専門的業務の範囲内で就労させる必要があり、単純労働に従事させることは認められません。

採用時には、業務内容が在留資格に適合しているか確認し、雇用契約書や労働条件通知書も適切に整備しましょう。

外国人材を雇用した際には、ハローワークへの届出も必要です。義務や届出を怠ると、指導や罰則の対象となる可能性があるため注意しましょう。

雇用契約書作成時のポイントや注意点、外国人雇用状況届出書の詳細は以下の記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

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まとめ

在留資格「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、専門的な知識や技能を持つ外国人材が日本で働くための在留資格です。

従来より制度の適正な運用がなされていない実態が指摘されており、令和8年4月15日以降は提出書類追加・審査観点の明確化によって、従来より詳細な確認が行われるようになりました。

特にカテゴリー3および4に属する企業は提出すべき書類が追加されているため、よく確認しておきましょう。

専門的な職種ではなく、人手不足の課題をお持ちなら、在留資格「特定技能」での外国人材受け入れも選択肢のひとつです。

しかし、はじめて外国人労働者を雇用する企業は、何からはじめれば良いかわからないかもしれません。雇用環境の整備や支援体制の確立まで手が回らないケースもあるでしょう。

特定技能を含め、外国人労働者を雇用する際には、登録支援機関をはじめとする専門的なサポートを行ってくれる機関に頼ることも大切です。

Adeccoの特定技能外国人材紹介では、特定技能に特化した外国人材の紹介を行っています。厳格な基準をクリアした意欲的な人材のみ採用しているため、在留外国人の雇用や定着などでお悩みの方は、ぜひAdeccoにご相談ください。