在留資格の「特定活動」(特定活動ビザ)とは?活動の種類や具体例を紹介
2024/10/31

在留資格の「特定活動(特定活動ビザ)」は、既存の在留資格に該当しない活動をする外国人に与えられる在留資格です。
ワーキングホリデー、インターンシップ、サマージョブなどをはじめ、幅広い活動が特定活動に含まれています。法改正なしで柔軟に在留資格を新設できる点が特定活動の特徴です。
本記事では、在留資格「特定活動」の概要、特定活動の種類、特定活動の具体例などを紹介します。
在留資格の「特定活動」(特定活動ビザ)とは?
在留資格の「特定活動」(特定活動ビザ)は、既存の在留資格に該当しない活動をする外国人に与えられる在留資格です。
在留資格は出入国管理及び難民認定法で定められていて、新たな在留資格を設けるためには通常であれば法改正が必要となります。
特定活動は、法務大臣が個々に指定するため、法改正なしで在留できる活動を増やすことが可能です。特定活動があることで、ほかの在留資格ではカバーできない部分を補うことができ、社会の変化にも柔軟に対応できます。
特定活動の種類
特定活動は、以下の3種類に分類されます。
- 出入国管理及び難民認定法に規定されている特定活動
- 告示特定活動
- 告示外特定活動
それぞれの特定活動の種類を詳しく見ていきましょう。
出入国管理及び難民認定法に規定されている特定活動
出入国管理及び難民認定法に規定されている特定活動としては、以下の3種類があります。
| 特定研究活動 | 研究機関の施設で特典分野の研究、または指導・教育をする活動 |
|---|---|
| 特定情報処理活動 | 法務大臣が指定した事業所において、自然科学、人文科学の分野の知識・技術を必要とする情報処理に関わる業務に従事する活動 |
| 特定研究等家族滞在活動 | 特定研究活動・特定情報処理活動のために滞在する外国人の家族(扶養を受ける配偶者や子供)が日本に滞在する活動 |
特定研究活動は、高度な知識を持ついわゆる「高度人材」の外国人を受け入れるための在留資格です。
告示特定活動
告示特定活動は、法務大臣があらかじめ告示している特定活動です。2023年1月の時点で以下の47種類があります。
| 告示1号・告示2号・告示2号の2 | 家事使用人(外交官等) |
|---|---|
| 告示3号 | 台湾日本関係協会職員及びその家族 |
| 告示4号 | 駐日パレスチナ総代表部職員及びその家族 |
| 告示5号・告示5号の2 | ワーキングホリデー |
| 告示6号・告示7号 | アマチュアスポーツ選手とその家族 |
| 告示8号 | 国際仲裁代理 |
| 告示9号 | インターンシップ |
| 告示10号 | 英国人ボランティア |
| 告示12号 | サマージョブ |
| 告示15号 | 国際文化交流 |
| 告示16号~24号、27号~31号 |
インドネシア、フィリピン、ベトナム 二国間の経済連携協定(EPA) 看護師・介護福祉士関係 |
| 告示25号・告示26号 | 医療滞在とその同伴者 |
| 告示32号 | 外国人建設就労者 |
| 告示33号 | 高度専門職外国人の就労する配偶者 |
| 告示34号 | 高度専門職外国人又はその配偶者の親 |
| 告示35号 | 外国人造船就労者 |
| 告示36号 | 特定研究等活動 |
| 告示37号 | 特定情報処理活動 |
| 告示38号 | 特定研究等活動家族滞在活動 |
| 告示39号 | 特定研究等活動等の対象となる外国人研究者等の親 |
| 告示40号・告示41号 | 観光、保養を目的とする長期滞在者とその同伴者 |
| 告示42号 | 製造業外国従業員受入事業における特定外国従業員 |
| 告示43号 | 日系4世 |
| 告示44号・告示45号 | 外国人起業家とその配偶者 |
| 告示46号・告示47号 | 本邦大学卒業者とその配偶者等 |
| 告示48号・告示49号 | オリンピック関係者とその配偶者 |
| 告示50号 | スキーインストラクター |
※ 告示11号、13号及び14号は削除
告示外特定活動
ここまで紹介した2種類の特定活動に該当しない特定活動として、告示外特定活動があります。
告示外特定活動は、法務大臣が個別の外国人の事情を考慮して認める在留資格であり、以下のような場合が該当します。
- 就職先が決まらず継続して就職活動を行う場合
- 必要な書類が揃わないなど特定技能への移行準備に期間を要する場合
特定活動の具体例
特定活動の一例としては、ワーキングホリデー、インターンシップ、サマージョブなどが挙げられます。そのほかにも幅広い活動が特定活動に含まれます。
特定活動の具体例を以下でいくつか見ていきましょう。
ワーキングホリデー
ワーキングホリデーは、外国人に対して、休暇目的の入国と滞在期間中の旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認める制度です。ワーキングホリデーは、告示5号・告示5号の2に該当する特定活動となります。
なお、ワーキングホリデーの査証(ビザ)の発給にはいくつかの条件があり、主に以下が挙げられます。
- 主として休暇を過ごす意図を有すること
- 査証申請時の年齢が18歳以上30歳以下であること
- 滞在の当初の期間に生計を維持するために必要な資金を所持すること
- 以前にワーキングホリデー査証を発給されたことがないこと
インターンシップ
報酬を伴うインターンシップは、告示9号の特定活動となります。
学業などの一環として日本の企業で受け入れを行うことが、告示9号のインターンシップの条件です。在留できる期間は、1年を超えない期間でかつ通算して大学の修業年限の2分の1を超えない期間となります。
なお、インターンシップにより報酬を受けない場合は、活動期間が90日を超えるなら「文化活動」、活動期間が90日以下なら「短期滞在」となり、特定活動ではない在留資格となります。
サマージョブ
サマージョブは、夏季休暇などを利用して3ヶ月を超えない期間で日本の企業などの業務に従事する活動です。告示12号の特定活動となります。
特定活動42号
製造業外国従業員受入事業によって受け入れする特定外国従業員は、告示42号による特定活動に該当します。
製造業外国従業員受入事業は、海外拠点の外国人従業員を一定期間日本に呼んで技術や知識を習得させられる制度です。特定活動42号では最長1年の在留が認められます。
特定活動46号
特定活動46号は、外国人留学生の日本国内での就職率の向上に向けて、2019年5月に創設された制度です。たとえば、特定活動46号では以下のような業務に従事できます。
- 飲食店に採用され、店舗管理業務や通訳を兼ねた接客業務を行う
- 外国人客への通訳(案内)を兼ねたベルスタッフやドアマンとして接客する
- 企画・立案や自ら通訳を兼ねた観光案内をするタクシードライバーとして活動する
従来は留学生が卒業後に就労する時は、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格取得が一般的で、この在留資格では単純労働は認められていませんでした。
特定活動46号では、単純労働のみの業務は認められていませんが、上記のような業務であれば従事できます。
特定活動雇用時の確認事項
特定活動の対象となる外国人には、その活動を記載した「指定書」が交付されます。
特定活動の外国人を雇用する際には、就労の可否を判断するために、指示書の内容を確認する必要があります。在留カードには「特定活動」としか記載されていないので、在留カードだけで就労の可否を判断することはできません。
なお、指定書が交付されている場合、指示書はパスポートに添付されています。外国人を雇用する際には、忘れずに指示書の内容を確認しておきましょう。
まとめ
在留資格の「特定活動」は、既存の在留資格に該当しない活動をする外国人に与えられる在留資格です。
種類は、出入国管理及び難民認定法に規定されている特定活動、告示特定活動、告示外特定活動があり、具体的な活動としては、ワーキングホリデー、インターンシップ、サマージョブなどをはじめ幅広い活動が挙げられます。
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