人財躍動化コンサルティング

【Adecco 採用コンサルティング導入事例】ムスベル株式会社様の人事改革「現場と共に創る新しい組織の成長」

ムスベル株式会社(以下、ムスベル)は、強い営業力を武器に成長を続けてきた会社です。営業社員は真面目でひたむき、そして成果を出すことに情熱的。その「営業の強さ」が会社の推進力を支えてきました。
2023年、トップ交代を契機に「営業だけに依存せず、組織全体で成長していく」方向性が掲げられました。最初の一手は、人事機能の立ち上げ。ここに、アデコが伴走することとなりました。

本記事では、CFOの小菅哲也さま、HR課の池田拓也さま、高橋結子さまに、改革の裏側と現場で感じた変化を伺いました。

インタビュー協力

小菅 哲也さま

ムスベル株式会社
コーポレート本部 執行役員CFO
小菅 哲也さま

池田 拓也さま

ムスベル株式会社
コーポレート本部 HR課 マネージャー
池田 拓也さま

高橋 結子さま

ムスベル株式会社
コーポレート本部 HR課 サブマネージャー
高橋 結子さま

※役職は2025年9月現在のものです。

導入前の課題

  • はじめての人事機能の立ち上げで、ゼロからの立ち上げを一緒に行うパートナーが必要

Adeccoを選んだ決め手

  • 解を出すまでギリギリまで考え抜くチームメンバーに本当に寄り添う姿勢があった

導入後の成果・効果

  • 採用の基本形をつくったことはもちろん、職場内に相互信頼のベースとなる1on1の仕組みを導入できた

現場とともに、正解を創り出す。そのためには、伴走する仲間が必要だった

「現場と正解をつくる」CFO主導の改革

小菅さま(CFO)CEO松戸の就任後、現場を回って最初に感じたのは、“人事機能をすぐ立ち上げなければ未来は描けない”ということでした。当社は営業に強い会社です。成果を出す社員は多く、努力家も多い。ただ、評価の物差しが『営業ができる人=仕事ができる人』だけだと、会社の成長の幅が限られてしまう。これからの飛躍に向けて、人事の仕組みが欠かせないと判断しました。

上原(アデコ)最初に驚いたのは、人事改革をリードされているのがCFOの小菅さまだったことです。正直、珍しいケースだと思います。

小菅さま(CFO)はい、私自身もそう感じています(笑)。
ただ、これまで管理部門で採用や育成を含めた人事業務に携わった経験があります。さらに、ゼロから部署を立ち上げるプロセスには以前から強いこだわりを持っていました。
それに、外から持ち込んだ“正解”はこの会社にはフィットしない。ムスベルには十数年の歴史と成功体験があります。その上に突然「これが正解だ」と言われても、現場は納得しないでしょう。
だからこそ、現場と一緒に考え、現場と一緒に正解をつくる。それを大事にしています。

上原(アデコ)「営業の強さ」が会社を支えてきたからこそ、別の成長軸を整える必要があったわけですね。

小菅さま(CFO)ええ。これまでは「営業ができる人=仕事ができる人」と認識されやすい風潮でした。それは決して間違いではない。ただ、それだけでは多面的な成長が難しい。トップが交代したこのタイミングだからこそ、人事機能を立ち上げ、組織全体の基盤を強化する必要がありました。

アデコを選んだ理由――「面倒がらずに最後まで」

上原(アデコ)最初にお声がけいただいてプレゼンした時のこと、よく覚えています。「情報は少ないのだけど……」と。あのときの空気感がとても印象的でした。

小菅さま(CFO)そうでしたね。こちらも相当難しいお題をお出しした自覚はあります(笑)。限られた情報の中で提案してほしい――無茶なお願いでした。ただ、これはどの会社さんでも同じ前提条件で、アデコさんだけに意地悪をしたわけではありません(笑)。

上原(アデコ)そのうえで、どんなパートナー像を求めていたのでしょう?

小菅さま(CFO)人事を立ち上げるにあたっては、やるべきことも考えることも山ほどあります。その中で、教科書的な答えを持ち込む“先生”ではなく、私たちと一緒に考え、何度でも試行錯誤してくれるパートナーが必要でした。その観点で見ると、アデコさんは“こちらの泥臭さに付き合ってくれそう”だと感じました。

上原(アデコ)具体的には、どんな“泥臭さ”でしょう?

小菅さま(CFO)当社は、求人を出せば応募が雪崩のように集まるピカピカの会社ではないと思っています。限られた条件の中で工夫を凝らし、私たちの魅力を丁寧に伝え、来ていただいた方に長く活躍してもらう必要があります。
だからこそ、100点の正解は最初から存在しない。二回でも三回でも、五回でも六回でも考え続け、確からしいやり方を組み立て、何度も検証し、時間切れの1秒前まで思考を止めない――その姿勢が不可欠です。

こちらが面倒に思えるような局面でも面倒くさがらず、視点を変えたり仮説を立て直したりして同じ温度で走ってくれる。その意味でアデコさんは本当の意味で“伴走”してくれると感じた。それが最終的な決め手でしたね。

池田さま(HR課)正直、私たちは“面倒なクライアント”だと思います(笑)。でもアデコさんは面倒がらず、むしろ一緒に楽しんでくれる。ビジネスだからと一定の距離を置くのではなく、踏み込んでくれる関係性に安心感がありました。これがアデコっぽさなんだと思います。

「課題山盛りこそ楽しい」――現場に飛び込む池田さま

上原(アデコ)池田さまや高橋さまも、その考えに共感されて、仲間に加わったんですね。

池田さま(HR課)入社の前に小菅から「課題が山積みで大変だ」とは最初から聞いていました。もちろん概要の説明は受けていましたし、細やかに業務の説明も受けていました。
私自身は、目の前にある課題が多い方がやりがいを感じます。難題があるとワクワクする。もちろん現実には大変な場面もありますが、それを一緒に乗り越えられれば達成感はひとしおです。

上原(アデコ)実際に入ってみてどうでしたか?

池田さま(HR課)想像以上に課題は多かったです。でも、ムスベルの社員は本当に人が良い。営業職が多い会社なので競争心はありますが、根が親切でオープンマインド。相手の話をよく聞き、助け合う姿勢がある。だから、厳しい局面でも“仲間と一緒に取り組んでいる”感覚が強いんです。そこに楽しさを感じますね。

「人事未経験でも支え合える」――高橋さまの挑戦

上原(アデコ)高橋さまは人事未経験での参加だったとか。

高橋さま(HR課)はい。右も左も分からない状態で、正直とても不安でした。
でも、小菅のサポートに加え、周りの皆さんが本当に温かく迎えてくれました。
先ほど池田も話しましたが、当社の社員は、皆お世話好きというか、相手の懐に入るのがとても上手な方が多いというか、オープンマインドで疎外感などを感じたことはほとんどなくて、とても仕事がしやすいんです。

上原(アデコ)実際に取り組まれてみて、成果の面ではどうでしょうか。

高橋さま(HR課)今では採用業務も自分で回せるようになり、安定して採用ができるようになりました。以前は恐る恐るだった予算も計画的に使えるようになり、今では昨年の倍以上の予算をかけて採用をしています。現場から「いい人を採用してくれてありがとう」と言ってもらえることも増え、感謝の言葉をもらうたびに「次も期待に応えよう」と思えます。

丁寧に現場と向き合うことで生まれる信頼関係が、取り組みを継続へと導く

1on1研修から生まれる信頼関係

上原(アデコ)プロジェクトの中で、マネジャーの方々向けに1on1の導入研修も行いましたね。採用のご支援だけでなく、定着や育成の観点からもご支援の機会をいただきました。

小菅さま(CFO)当初は経営とマネジャーの関係性に注目していましたが、話を重ねるうちに「マネジャーが店長や現場社員にどう向き合うか」が重要だと分かってきました。これまでマネジャーは、経営方針を伝えるにも丸腰で戦っていた。だからこそ、1on1という“武器”を渡すことが必要でした。

上原(アデコ)ロープレ研修では、御社のリクエストから、私が「感じの悪い部下役」を演じたのですが……なぜか好評でした(笑)。

池田さま(HR課)本当に(笑)。でもそのおかげで、マネジャーは「こういう状況も起こり得るんだ」とリアルに体感できたと思います。結果的に、参加してくれたマネジャーは想像以上に前のめりでした。マネジャーが現場に方針を落とし込む過程では、どうしても解像度がぼやけてしまう。それは自然なことですが、そこを課題視して一生懸命取り組んでくれたことに、私もうれしさを感じました。

小菅さま(CFO)あの研修をきっかけに、1on1の取り組みは前進しています。大切なのは、「人間対人間」としてお互いのバックグラウンドを理解し合い、仕事以外の側面も含めて信頼関係を築くこと。中にはそれを当然と捉えて取り組む人もいれば、「成果に直結しなければ不要」という考えの人もいます。しかし、これからの私たちはチームとして成果を上げることを重視していきたい。だからこそ、信頼関係を醸成するプロセスを大切にする文化を根づかせていきたいのです。今はまだ浸透度100%ではありませんが、確実に取り組んでいる人もいる。続けることで文化は形づくられると信じています。一朝一夕では難しいですが、前進していることは間違いありません。

正解のない挑戦を続ける

上原(アデコ)他社でもよく耳にしますが、1on1を導入すると現場から、「忙しいのに1on1なんて」、「話すことがない」といったような声が出るケースもあります。

池田さま(HR課)そうですね。今の段階で、そうした場面に対応できる武器はまだ十分に渡せていません。これから課題も増えていくでしょう。その都度、新たな壁にぶつかり、試行錯誤を繰り返すことになると思います。でも、それこそが当社なりの“正解”をつくっていくプロセスではないでしょうか。

小菅さま(CFO)今は当社にとって大転換期です。経営にとっても社員にとっても、これからの成長に向かって大きく踏み出しているタイミングです。1on1も含め、私たち人事が進める新しい取り組みを、一つ一つ“点”で終わらせず、“線”で結びつけて動いていかないといけないと思っています。単発で取り組んでも、効果が薄く、十分な成果に繋がらない。だからこそ、丁寧にスピード感をもって取り組まなければいけません。あっちもこっちも、採用も、育成も、定着も、評価も、と、ここにいるメンバーは本当に大変だと思います。

池田さま(HR課)まあ、そうなんですよ(笑)。その分、やりがいもあるんです。いろんな取り組みが本当につながってきている実感があります。当社は、営業力や突破力にはとても長けている一方、定着や育成という少し時間がかかる領域は後回しになりがちでした。しかし、これまで丁寧に向き合ってきた結果、現場の人たちも納得感を持って協力してくれています。もしかしたら、なぜ取り組んでいるのかわからずにやっている人もいるかもしれません。それでも、「人事が言っているから、やってみよう」と取り組んでくれる人がいることはとてもありがたいですし、そうした現場の期待に応えていくことで、さらに前進していくものと思って取り組んでいます。

成長のプロセスが成果を生む

上原(アデコ)成果を出すまでには、学びの積み重ねも大きかったと思いますか?

高橋さま(HR課)はい。私は学んだことをすべてノートに記録してきました。採用フロー、面接での質問、研修の進め方……当時は理解しきれなかったことも、後から読み返して「こういう意味だったのか」と腑に落ちることが多いんです。ノートを開くたびに、自分の成長を実感します。

上原(アデコ)なるほど。実務に挑戦しながら、自分なりの理解を深めていったのですね。

高橋さま(HR課)そうです。最初は全くの未経験でしたが、ノートを通じて理解を補いながら進めてきました。いま安定して成果が出せているのは、周囲のサポートと現場の温かさ、そして学びを積み重ねられる環境があったからだと思います。それに、あのとき、上原さんが「困ったらいつでもご連絡くださって大丈夫ですよ」と言ってくださって、すごく心強いというか、ありがたいと思っていたんです。

上原(アデコ)それは私としてもとてもうれしいです。

小菅さま(CFO)当時、未経験の高橋にまず期待したのは、正しいフォームを覚えることでした。打席に立ったときに正しいスイングができるよう、基礎を教えてもらおうというつもりでした。その意味でノートを取り、復習して自分の力に変えているのは立派だと思います。知識だけで終わってしまうと、本当に素振りで終わってしまうので。

上原(アデコ)私が教科書的なフォームが教えられたかは疑問ですが・・・。私自身は、一緒にグラウンドに出ているつもりでした!

これからの成長に向けて

上原(アデコ) 採用に関しては、ある程度の成果が見えてきたとのことですが、これからの成長に向けてまだ取り組みは続きますね。

小菅さま(CFO)はい、取り組むべきことはまだたくさんあります。定着率をあげるために、ターゲット設定を改善する、残る人の傾向を分析していく、ということもあるでしょうし。細かく分析して、トライ&エラーを繰り返していくこともとても大切だと思います。育成や評価制度との連動も課題です。単発ではなく、一つずつ丁寧にスピード感をもって一連の流れとして取り組んでいきたいと思っています。今後もまた、アデコさんには、ご協力いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。



「最後の1秒まで、一緒に考え抜く」

この言葉が、ムスベルとアデコの関係を象徴しています。営業力という強みを活かしつつ、多面的な成長へ挑むムスベル。その挑戦に、アデコは朗らかに、粘り強く、伴走していきます。

※インタビュー内容は、2025年9月時点の取材にもとづき掲載しています。

ムスベル株式会社様 ご紹介

  • 事業概要:会員制による結婚相手の紹介、パーティー・旅行・イベント等の企画運営、出会い・結婚・交際に関するセミナーや講座等の企画運営
  • https://www.musbell.co.jp/

アデコ株式会社 コンサルタント紹介

上原 英二
上原 英二
(アデコ株式会社 コンサルティング事業本部)
組織の成長段階に応じた人材戦略の構築を得意とする。人事組織の新規構築から評価制度設計まで、企業文化に適合させた設計を行う。戦略的採用では事業目標と連動した採用計画を策定し最適なマッチングを実現する。限られたリソースで最大効果を創出し、包括的なソリューション提供に長けている。大手からスタートアップまで多様な組織で人材開発、BPO運用を経験し、現在は採用コンサルタントとして組織開発支援を担当。

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