【特定技能外国人材紹介活用事例:トーラク株式会社さま】 ベトナム人スタッフの活躍で職場の活気と生産力が向上

兵庫県神戸市に本社を構えるトーラク株式会社さま。Adeccoの特定技能外国人材紹介サービスを継続的にご利用いただいています。
導入開始に至った背景は、「神戸プリン」や「らくらくホイップ」などの定番商品に加え、業務用やOEM商品など製造・販売する商品のラインナップが増え、生産部門の人員を増やす必要があったことでした。
長年にわたり派遣・紹介事業を通じて築いてきたAdeccoとの信頼関係と対応力をご評価いただき、2024年1月からAdeccoのサービスを導入。これまでに10名以上のベトナム人スタッフを採用いただいています。
今回はトーラク株式会社の取締役執行役員 健康経営推進室長 池田 裕介さま、業務管理本部業務管理部 三田 龍之介さまに、特定技能外国人材の採用に至った経緯と、導入後の効果をお聞かせいただきました。
また、生産現場で働く方のお声も伺うため、生産本部生産部 生産第二グループ 上席班長 松浦 悠葵さま、ベトナム人オペレーターのフン ティ フオン ザンさんにも日頃のお仕事についてお話いただきました。
ご依頼者さま:
トーラク株式会社
健康経営推進室長 池田 裕介さま
業務管理本部業務管理部 三田 龍之介さま
担当コンサルタント:久米 伸
導入前の課題
- 商品ラインナップが増え、生産量がする中で、生産部門のスタッフを増やす必要があった
- かねてより外国人材の採用に興味はあったが、就労制限や職種の制限、言語や生活習慣の違いに不安があった
Adeccoを選んだ決め手
- 10年以上にわたる人材派遣サービス、人材紹介サービスでの取引を経て構築された信頼関係
- 外国人材紹介の迅速さ
導入後の成果・効果
- 業務習熟が早く、意欲的な人材が定着した
- 活発なベトナム人スタッフに触発され、日本人社員にも活気が増した
- マニュアルやOJTの見直しが進むなど、職場全体に有益となっている
食の安全確保と多様な人材活躍に注力
まず、御社の事業内容についてご紹介をお願いします。
池田さま当社は1960年設立の老舗企業で、神戸市六甲アイランドに本社と主力工場、東京都港区に東京支店があります。
ハム・ソーセージ、加工調理食品を手がける丸大食品の100%子会社です。従業員は約255名で、そのうち正社員が約180人、残りはパートタイム従業員となっています。
当社の事業内容は、チルドデザート事業、土産事業、クリーム事業、ギフト事業、OEM事業です。
2025年3月からは植物性素材を取り入れたスイーツブランド「NATUEATS」を展開しています。
30年来愛されている神戸を代表するお土産商品「神戸プリン」や、製造時点で泡立て済みの誰でも使いやすいホイップクリーム「らくらくホイップ」、神戸のシェフが監修したブランド「神戸シェフクラブ」の「ロイヤルカスタードプリン」などがよく知られています。
当社の商品製造は、殺菌工程に特徴があります。材料を全て入れた後に殺菌するため、うま味を上手に引き出すことができます。また、容器の技術も多様で、お客様のニーズに合った商品を展開しています。
御社は、安全基準や労働環境に関する様々な認定を受けているそうですね。
池田さま中小企業でありながら、いろいろな認定を受けています。一つは食品の安全基準で世界基準といわれる FSSC22000 シリーズの認定です。
また、健康経営優良法人として大規模法人部門での6年連続認定、障害者雇用中小企業認定「もにす」を兵庫県で初めて取得し、女性活用推進のミモザ企業としても認定されました。
「従業員の笑顔はお客様の笑顔にもつながる」と考え、ワークライフバランスの取り組みも進めています。育児休業取得率は女性100%、男性約40%。また、管理職に占める女性の割合は約18%に達しています。
外国人材の採用にもつながるのですが、当社は企業価値とは売上や利益だけでなく、こうした社会的評価も重要だと考えています。
特定技能2号の制度開始をきっかけに導入
Adeccoによる特定技能外国人材紹介の導入経緯をお聞かせください。
池田さま当社はダイバーシティ&インクルージョンの観点から多様な人材を積極的に採用する方針です。
また、特に商品がヒットしたときは生産が追いつきません。一時期は役員も夜まで製造ラインに立ったほどです。その時、従来の採用方法では十分な人員を確保できず、「日本人採用だけでは限界がある」と感じました。
そうした経緯で外国人材の採用を検討し始めましたが、以前、技能実習生の受け入れを検討し現地視察も行った際は、労働環境上の問題や在留期間が短期である、という制約により見送りました。
しかし、その後「特定技能2号」の制度ができたことで、外国人材を長期的に働くことができる習熟した人材として再検討し、Adeccoさんのサービス導入に至っています。
三田さま前職で外国人材の登録支援機関に勤めていた私が中途入社したのが、このタイミングです。外国人材の採用に本腰を入れるという会社の意気込みがありました。
様々な人材紹介サービスがあるなか、Adeccoに決めてくださったのはなぜでしょうか。
池田さままず、過去10年以上も取引があったことで、Adeccoさんには突発的なトラブル発生時も含めて、対応力における信頼がありました。また、特定技能外国人材の紹介を相談した際も、すぐに具体的な話が進み、実際にスタッフを紹介いただくのも早かったです。
Adeccoさんにはベトナム語のネイティブ社員(パーソナルコーチ)がいるのも心強いです。安全教育マニュアルのベトナム語への翻訳、スタッフの皆さんへの日本語レッスンなど、きめ細かいサポートを提供いただいています。
このマニュアルは非常にわかりやすく、職場で必要な報告・相談事項や、服装の規定、コンプライアンスなどが、言葉とイラストで示されています。
また、生産部は「食品安全目標」を毎年立てるのですが、「品質の向上」といった概念を外国人の方に日本人と同じようによく理解していただくのはなかなか難しいため、日本語からベトナム語への単なる翻訳だけではなく、「品質の向上」を「各部署でクレームを削減する」「異物混入リスクの削減と生産継続」といったように目標をブレークダウンして、噛み砕いて表現していただきました。
勤勉さ、業務習熟の速さが評判に
特定技能外国人材を採用するにあたり、どのような人材を求めていましたか?
池田さま生産系の仕事が中心ですから、指示がよく理解できて、チームワークを大切にしながら協力し合って働いていただける方がいいなと考えていました。真面目で明るく仕事をしていただけるような方ですね。
当初は役員面接を行っていましたが、三田の発案で現場リーダーによる選考に変更し、より実務に即した採用をするようにしました。
いざ入社していただくと最初はやはり言葉の壁があり、現場のスタッフも試行錯誤していましたが、「自分が一人で外国に渡って工場で働くとしたら?」と考えることで、外国人の方にどのようなサポートが必要かを工夫して実践するようになっています。
2024年3月から採用されて、1年以上が経ちました。特定技能外国人材を採用されたことによる、メリット・デメリットをお聞かせください。
池田さま現在は10名以上の方に就労いただいていて、勤勉さと習熟の早さから評価が高まっています。なかでもオペレータースタッフとして製造ラインの機械操作を担っている方々は、高い技術力で現場を支えてくれています。
また、夜勤や祝祭日などの勤務など、避けたがる人が多いようなシフトも、ベトナム人スタッフの皆さんは柔軟に対応してくださっており、大きな助けとなっています。
また、皆さん明るく前向きな性格であるため、その姿勢が日本人社員にも良い影響を与え、職場全体に活気が生まれました。ベトナム人スタッフの皆さんの歓迎会や部門横断の交流会・研修などを行う際も、とても和気あいあいとした雰囲気です。イベントの写真を見るときも、いつもそう感じます。
デメリットとしては、もし会社にどうしてもなじまない場合は、在留期間も考慮して、早めにご本人の意思を決めていただく必要があることでしょうか。その場合はAdeccoさんと相談をして、どのように対応するか考えています。
また、これは日本人でも同じことですが、就労を継続する方の中には活躍が目立つ方もいれば、なかなか能力上、キャリアアップが難しい方もいます。当社としては、できれば将来的に会社の管理を担っていただけるような人材も育成していきたいのですが、「どの方にどの程度の仕事をお任せするか」という点や、教育・サポート内容についても、Adeccoさんに相談しています。
多様な人材の育成、活躍の道筋づくりが鍵
今後の組織づくりについて、御社の展望をお聞かせください。
池田さま雇用情勢は依然として厳しいですから、限られた人材をどのように育成するかが鍵になります。
例えば、社員の高齢化に会社としてどう対応するか。職場で扱う機器のメーターをデジタル化する、拡大表示するといった方法や、これまで培ったことを伝承する役割を担っていただくなどもひとつかと思います。
そして、やはり日本人雇用だけでは限界があります。外国人を中心にした職場作りを強化していく方法も考える必要があるでしょう。将来的には、ひとつのセクションをすべて外国人材にお任せし、その管理は正社員の外国人材に担当いただくといった形もあると思います。
ただ、外国人の方はいずれ母国へ帰国される可能性がありますので、人材が循環していくことも必要です。現在、当社で就労いただいているのはベトナム人の方だけですが、一国だけで良いのか、考えていきたいですね。
また、国籍に関係なく、キャリアアップの道筋を会社がつくる必要もあります。実は、Adeccoさんの紹介で正社員としてもベトナム人の女性を採用しました。特定技能外国人材の皆さんと同様に若い世代ということもあり、お互いに良い刺激を受けているようです。現在雇用している特定技能外国人材の方はビザの兼ね合いで契約社員ですが、特定技能2号を取得し、正社員になるという道も考えて、長期的に就労いただけたらと思います。
もう一つは女性の活躍ですね。生産系の仕事は夜勤を含む交代制勤務ですので、従来は女性だと難しいと考えられてきましたが、今後は性別問わず、幅広い方が働けるような職場をつくっていく必要があります。それに関連して、DXやAI活用も人手不足を解消する一助になるでしょう。
トーラクが持ち続けてきた精神は大切にしながらも、外国人材をはじめとして多様な力を活用して、会社を成長させていきたいと思います。
そのためには、会社内外で引っ張る立場が必要です。会社が責任をもって、若く柔軟な人材の判断や計画を後押しすることも大切ですし、Adeccoさんのように親身になってくれる方々に相談することも欠かせません。
今後、Adeccoに期待されることはありますでしょうか。
Adeccoさんは法律に関する知見や各手続きに関する情報の入手が早いので、その点も助かっています。特定技能外国人に関する国の動きや事例など、今後も引き続き情報をいただけたらと思います。
最後に、製造業で特定技能外国人材を活用することのメリットを改めてお聞かせください。
池田さま一番大きいのは、外国人の方はとても意欲が高いということですね。「なんでもやります」と気持ちよく仕事に励んでくださるので、職場全体にも良い影響を与えます。「あの子が一生懸命がんばってるんだから、自分もがんばろう」と。
三田さま管理する側も日本人に教えるのとは違う感覚で教える必要があるので、OJTの再確認をするなど、業務を改めて整理するきっかけにもなっています。外国人の方にとってだけでなく、職場全体にとって良い効果が表れていますね。
先ほど交流会の話もあったように、生産部のスタッフはこれまで他部署との交流が少なかったのですが、外国人スタッフの存在が、部署間の架け橋にもなってくれています。
ベトナム人スタッフ・ザンさんインタビュー
お名前と、トーラクさまに入社した理由を教えてください。
ザンさん私の名前はフン・ティ・フォン・ザンです。フンがファミリーネームで、ザンがファーストネームです。職場ではザンさんと呼ばれています。
トーラクには昨年7月に入社しました。前に働いていた会社は飲食業で、次の会社でも、それに近い仕事をやりたいと思っていました。
現在、どのようなお仕事をしていますか?
ザンさんホイップクリームを製造するチームで就業しています。入社当時は商品の箱入れと検品を行っていましたが、徐々に任せてもらえる仕事が増え、現在は製造装置のオペレーターも行っています。
職場の皆さんは、どのような方々ですか?
ザンさんみなさん親切で、熱心に指導してくれます。いつも笑顔で雰囲気が良いですが、仕事を教えてくれるときは真剣です。初めの頃、私はミスをしたのですが、誰からも叱られませんでした。叱らずに、きちんと教えてもらいました。
教える立場として、上司の松浦さまが心がけていることを教えてください。
松浦さま難しい日本語を避けて「これをしてはだめ」など、シンプルな表現で指示するよう心がけています。
Adeccoさんからいただいた資料も参考にしました。ほかのスタッフの前では感情的な言葉や厳しい指導にならないよう、伝え方には特に気をつけています。最初に入社した別のスタッフとのコミュニケーションで気づいたことも、後から入った皆さんと接する際に活かしています。
ただ、食品業界の経験があったザンさんをはじめ、そもそも皆さんあまりミスをしないですね。そして業務の覚えがとても早いので、助かっています。
特定技能2号の試験に向けて勉強中とのことですが、難しいと感じることはありますか?
ザンさん漢字を覚えるのが難しいです。でも、動画のオンライン授業を何度も受けて、日々勉強を進めています。
ザンさんは、今後も日本で働きたいですか?
ザンさん日本は暮らしやすいし、お給料も良いので、長く働きたいです。普段はベトナムにいる家族と会えないので寂しいときもありますが、週末にビデオ通話をしています。
旧正月に帰国した際は家族とゆっくり過ごし、仕事への意欲や、日本のラーメンやたこ焼きの美味しさなど、日々の出来事を話しました。
ご家族にも日本での暮らしを共有しているのですね。インタビューへのご協力、ありがとうございました。
※本内容は、2025年5月時点の取材にもとづき掲載しています。


