【特定技能外国人材紹介活用事例:株式会社リンガーハットさま】受け入れ側の理解促進を重視し、高い定着率を維持

全国的に知名度の高い外食チェーン店を経営する株式会社リンガーハットさまは、人材不足解消のために2023年からAdeccoの特定技能外国人材紹介を利用されています。外食産業における特定技能外国人材の紹介実績と信頼性、日本語教育など支援が充実していることが決め手となり、導入開始となりました
同社では受け入れ側の理解促進に力を入れ、外国人材を「特別」視するのではなく、一人ひとりとのコミュニケーションを大切にし、個人として向き合う姿勢が定着率の高さにつながっています。
今回は総務人事チーム課長の齊藤さまに、特定技能外国人材の採用背景から現在の状況、そして今後の展望までを詳しく伺いました。
ご依頼者さま:
株式会社リンガーハット
総務人事チーム 課長 齊藤 裕紀子さま
導入前の課題
- アルバイトの人手不足と社員の長時間労働
- 特定技能外国人材、受け入れ側ともに安心できる事前準備
Adeccoを選んだ決め手
- 外食産業における特定技能外国人材の紹介実績と信頼性
- 日本語教育に力を入れている、生活支援が適切であるなど、サポートが手厚い
導入後の成果・効果
- 人手不足が解消され、定着率も高いため雇用が安定した
- 在留資格や母国の文化について受け入れ側の理解、マニュアル整備など柔軟な対応が進んだ
コロナ禍の影響が残るなか、人手不足解消のために導入開始
まず、御社の事業内容とビジョンについてご紹介をお願いします。
当社は、長崎ちゃんぽん専門店の「リンガーハット」、九州での営業を中心とするとんかつ専門店の「濵かつ」、主にこの2つの業態で外食チェーン店を展開する外食産業企業です。
「すべてのお客さまに楽しい食事のひとときを心と技術でつくるリンガーハットグループ」というビジョンのもと、食の安全・安心・健康づくり、誠実なお客さま対応、人間性尊重と職場環境の改善、自然と環境への配慮、地域社会への貢献という五つの実践訓によって理念を構成しています。
齊藤さまのご担当業務と、Adeccoによる特定技能外国人材紹介の導入経緯をお聞かせください。
私が担当しているのは、主に会社のダイバーシティ推進です。その一環で、外国籍従業員の採用も始めました。
特定技能外国人材を採用すると決めた背景は、店舗アルバイトの人手不足です。社員の長時間労働が慢性化していた状況を打開するため、2023年4月に初めて受け入れをしました。当時はまだ新型コロナウイルス感染症流行の影響もあり、母国に帰ってしまう留学生の方が多く、採用は大変な状況でした。
当社は、もともと工場で働く飲食料品製造業の人材として特定技能外国人材を受け入れていたので、店舗でも同じように受け入れができたらと考えましたが、外食産業の面では手続きの面などでわからないことが多かったため、支援体制がしっかりしている人材紹介会社を探していました。
外食産業では「日本語」が重要。教育体制が充実しているAdeccoを導入
Adeccoのサービスを選ばれた理由ついて教えていただけますか?
Adeccoさんは、特定技能外国人材を様々な会社へ紹介されていて、外食産業でも実績があったため、制度運用について信頼できると考えたのが一番の理由です。
以前、外国籍人材全体の雇用管理について、当社の社員向けにご説明をしていただいたこともありました。在留資格に則った適切な雇用、労働時間の管理などについて、受け入れ側の理解を深めるための研修です。店長たちに直接ご説明いただき、サポートが手厚いと感じました。
また、日本語教育にかなり力を入れていただけること、入社前の生活支援をきちんとされていることも大きな理由になりました。
日本語教育を重視されたのはなぜでしょうか。
外食産業では日本語が「仕事の技術」として重要だからです。
また、特定技能外国人材の方はある程度の収入獲得を目標とされていますが、目標どおりの収入を確保するためには、いずれホールの仕事にも携わっていただく必要があります。
そのため、日本語で仕事ができることは重要なのですが、以前、留学生のアルバイトを採用した店舗から「言葉が通じないと大変」と聞いていました。そこで、日本語学習をしっかりサポートされているAdeccoさんのサービスを選んだという経緯です。
日本語教育自体は他社のサービスにも含まれていますが、Adeccoさんの場合、ただオンラインレッスンの仕組みを作っているだけでなく、学習の進捗状況まで共有してくださるところが特徴ですね。
受講履歴や、面談でのヒアリングから「〇〇さん、これくらい受講していますよ」「最近はスケジュールが合わなくてあまり受講されていないので、お声がけしてみてください」など、アフターフォローまでしっかりしてくださっています。
時期に左右されず雇用が安定。定着率の高さもメリット
特定技能外国人材紹介の活用によって、どのようなメリットがありましたか。
1つ目は、人手不足の解消です。留学生アルバイトだと、時期や学校の試験期間などによってシフトに入れる人数が減ってしまい、不安定なのですが、特定技能外国人材の方はしっかり安定して働いていただけます。
2つ目は、中長期的に雇用できる点です。最長5年の在留が可能で、定着率も高いので、安定した人材として働いていただけています。
特定技能外国人材以外のアルバイト全体を見ると、半年で約5割は退職してしまうのですが、今までに受け入れた特定技能外国人材の方は、2023年に初めて受け入れてからの累計退職率が約12%と、非常に低いです。
3つ目は、業務に必要なスキルを身につけたうえで入社されることです。特定技能外国人材になるために試験を受けた方々なので、入社後のオリエンテーションで例えば安全衛生の説明をすると、すでに知識のベースができているのを感じます。
日本語はN4相当のレベルから勉強していただくことが多いですが、外食産業に対する理解がある程度できている状態なのは、メリットですね。
反対に、デメリットや工夫が必要だったことはありましたか?
当初は、言葉や文化の違いからコミュニケーションの齟齬があったり、宗教上の配慮が必要だったりしました。例としては「イスラム教徒なので豚肉は食べない」「毎日お祈りをする」といった習慣ですね。
また、社内マニュアルの見直しや通訳対応など、受け入れ側をサポートする体制の整備、特定技能外国人材の皆さんが働きやすくするための準備が必要だということもわかりました。
そうした課題は、どのように対処されてきたのでしょうか。
例えば、紙のマニュアル内容を動画にすることで、言葉の壁を少し改善できたと思います。
以前は、文字とイラストでまとめられたマニュアルだったのですが、外国籍の従業員が増えていくことを前提に、直感的にわかる動画にしようということになりました。
外国籍の方は、言葉の壁が理由で、ホール業務よりも調理業務を選ぶ方が圧倒的に多いです。つまり調理業務をする方向けに動画マニュアルの必要性が高いので、新商品が出るときには調理手順を伝える動画のマニュアルが付くようになりました。
「外国籍」とひとくくりにはできない。受け入れ側の不安解消をサポート
特定技能外国人材が仕事を開始するまでのプロセスで、重視されていることを教えてください。
「受け入れ側」の理解を重視しています。店長へのオリエンテーションを実施して、特定技能外国人材の在留資格や、母国の文化、宗教的背景、過去に退職した方の退職理由などを共有して、「そんなつもりじゃなかったのに」というギャップを防ぐサポートをしています。
店長の皆さまは、オリエンテーションで得た知識をどのように活かしていらっしゃいますか。
例えば、シフト作成に関する質問を受けたことがありました。留学生アルバイトの場合は、一日の勤務時間が4時間程度と少ないこともあるのですが、同じように特定技能外国人材の方たちも短時間でシフトに入れてしまうと、「思っていた金額が稼げないから」という理由で退職につながってしまう可能性があります。
想定した収入が得られないと、本人の生活が困るだけでなく、母国で暮らす家族への支援ができないという問題もありますので、店舗側が雇用条件をきちんと理解するのは重要です。
留学生アルバイトは店舗側が採用しているのですが、特定技能外国人材は本社が採用していますので、こうした契約上の情報共有は大切ですね。
文化的な違いや宗教上の配慮については、気をつけるべきことだけでなく、「実は意外と私たちと変わらない」「人によって異なる」ということも受け入れ側に伝えています。
「イスラム教徒は全員、決まった時間にお祈りするのだろう」「この時間帯はシフトを空けてあげなければいけないのではないか」というようなイメージを持っていても、実は信仰の深さは人によって違ったり、「お祈りはまとめてする」という方もいたりします。
「外国籍だから」「〇〇人だから」と型にはめず、一人ひとりと話してこそわかることが多いということを、受け入れ側に理解してもらっています。
ちなみに、特定技能外国人材の方には採用前に「お祈りは勤務前と勤務後にまとめてしていただける方のみ採用しています」ということを話してあるので、それも店舗側に共有しています。
また、「他の従業員に対しても、同じように説明してあげてください」とお願いしています。店長の不安を解消し、店長も他の従業員の不安を解消できるように働きかけています。
Adeccoパーソナルコーチによるサポート、面談についてはどのように評価されていますか。
3ヶ月に一度の定期面談は、仕事、生活面、プライベートについて万遍なく、一人ひとりに寄り添って話を聞いていただいている印象です。従業員も笑顔でリラックスしている様子なので、しっかり本音を話せる場をつくっていただいていると感じます。
ちなみに、前回の面談日は終了後に従業員みんなで食事に行ったそうです。日頃は皆さん別の店舗で働いているので、久しぶりに話せる良い機会になったのではないかと思います。
2030年までに正社員60名が目標。店長候補の採用も視野に
外国籍人材の採用に関して、今後の展望をお聞かせください。
2030年までに、60名の外国籍正社員を採用したいと考えています。比率でいうと、目標は全社員のうち約11%です。現在は31名で6.2%なので、倍にしていく目標となります。
外国籍の方の割合が増えることに対して、受け入れ店舗からの反応はいかがですか?
当初は、「言葉の壁があるから困ってしまう」という反応もありましたが、現在は採用時の基準を高くしており、また、これまで入社した皆さんが努力してくださった実績もあって、受け入れ側からも歓迎されるようになりました。
特に、都心の店舗は外国籍のお客さまが多いということもあり、「もっと外国籍従業員が増えてほしい」という声もあるほどです。
今後、Adeccoの紹介に期待されることはありますか?
今まで紹介していただいた方が非常に良い方々で、Adeccoさんは採用した後の当社に対するサポート、特定技能外国人材の方々に対するサポート、両方とも質が高いと感じていますので、引き続きお願いしたいと思います。
今後は「特定技能2号」の資格を取りたい方々が増えると思いますので、その支援についても相談させていただきたいですね。
特定技能2号になると在留資格の更新限度がなくなるため、より長く働いていただけます。熱意のある方であれば、店長候補としても今後は期待できると考えています。
Adeccoの特定技能外国人材紹介をおすすめするとしたら、どのような課題を持っている企業をイメージされますか?
「最初の受け入れが不安」「わからないことがたくさんある」という企業におすすめします。実は以前、別の支援機関のサービスを利用した際に、その支援機関側で入社前の入居準備、生活インフラの手続きなどが進んでおらず、採用した方が就労開始前から不安になってしまったことがありました。
Adeccoさんはそうした不安がなく、制度運用もしっかりされていますし、就労開始前の生活支援も安心してお任せできます。
安心して任せられるのは本当に重要なことです。お付き合いしていて信頼できる会社なので、他の企業の皆さまにもおすすめしたいですね。
最後に、外食産業における特定技能外国人材活用のメリットを教えてください。
特定技能の方は長く定着して長く働いてくださる方が多いので、後から入社した方々に母国語を使って教えられるというメリットがあります。後から入った方々も安心して働けて定着すれば、より良いサイクルになると思います。
お客さまに対して英語を使って接客できる方もいらっしゃるのも、人と接する外食産業ならではのメリットではないでしょうか。
本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
※本内容は、2025年8月時点の取材にもとづき掲載しています。
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