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【外国人の方向け】日本で働く外国人の方は年末調整が必要?対象になる人や手続きをわかりやすく解説
10月から11月ごろになると、会社から「年末調整(year-end tax adjustment)」についての案内が届くことがあります。
「年末調整とは何ですか?」「何をすれば良いですか?」と、わからないことがある外国人の方も多いでしょう。
年末調整は、会社が従業員の税金を、正しい金額に調整するための大切な手続きです。この記事では、年末調整の仕組みや必要な書類、外国人の方が知っておきたいポイントをわかりやすく紹介します。
年末調整とは何ですか?
年末調整(ねんまつちょうせい)とは、1年間の給料にかかる所得税(income tax)などを会社が正しい金額に計算し直す手続きのことです。
毎月の給料からは、事前に所得税が引かれています。でも、その金額が1年間に払う必要がある税金と違うことがあります。
そのため、金額の違いを調整するために、年末調整を行います。
多く払っていた場合は、お金が返ってきます。これを「還付(かんぷ)」といいます。反対に、少なかった場合は、足りない分が給料から引かれます。
この手続きは通常、年末に行うため「年末調整」と呼ばれています。日本で働く外国人の方は、年末調整の仕組みを理解しておくことが大切です。
年末調整は外国人の方も対象ですか?
外国人の方でも、一定の条件を満たせば年末調整の対象になります。
原則として、勤務先に「給与所得者(きゅうよしょとくしゃ)の扶養控除等(ふようこうじょとう)(異動)申告書」を出している方が対象になります。
これは、家族の情報などを会社に伝え、給与から引かれる税金を正しく計算するための書類です。
でも、年末調整の対象になるには、ほかにも条件があります。以下で、どのような人が年末調整の対象になるのかを紹介します。
対象となる外国人の方
日本の税金のルールで、「居住者」となる方が対象です。日本に住所がある方や、日本で1年以上生活している方などが「居住者」になります。
在留資格の種類だけでは、年末調整の対象になるかどうかは決まりません。自分が年末調整の対象かわからないときは、働いている会社に確認しましょう。
また、日本を出国して、「非居住者」になる場合は、日本を出るときに年末調整をすることがあります。
【ことばの説明】
- 居住者(きょじゅうしゃ):日本に住所がある方や、日本で1年以上続けて生活している方
- 非居住者(ひきょじゅうしゃ):上の「居住者」に当てはまらない方
対象にならない外国人の方
非居住者は、原則として年末調整の対象になりません。
また、その年に受け取る給与の合計額が2,000万円を超える方も、年末調整の対象になりません。
年末調整でよく出てくる言葉の意味とは?
年末調整の書類には、普段あまり聞かない言葉が多く出てきます。言葉の意味を先に知っておくと、年末調整の手続きがしやすくなります。
よく出てくる言葉の意味を、以下の表にまとめました。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 扶養(ふよう) | 家族の生活に必要なお金を出して、家族を支えることです。 |
| 扶養親族(ふようしんぞく) | あなたが生活を支えている家族の中で、収入などの条件に合う人です。 |
| 扶養控除(ふようこうじょ) | 条件に合う家族を支えている人が、払う税金を少なくできる制度です。 |
| 基礎控除(きそこうじょ) | 収入などの条件に合う人が、払う税金を少なくできる制度です。 |
| 配偶者控除(はいぐうしゃこうじょ) | 夫や妻の収入などが条件に合う場合に、払う税金を少なくできる制度です。 |
| 保険料控除(ほけんりょうこうじょ) | 生命保険や地震保険などのお金を払っている人が、条件に合う場合に、払う税金を少なくできる制度です。 |
| 所得金額調整控除(しょとくきんがくちょうせいこうじょ) | 給与の金額や家族について、決められた条件に合う人が、払う税金を少なくできる制度です。 |
これらの言葉は、年末調整の書類のいろいろな欄に出てきます。それぞれの意味を知っておくと、どの欄に何を書けば良いかがわかりやすくなります。
特に「控除(こうじょ/deduction)」は書類の中によく出てくる言葉で、「払う税金を少なくできる仕組み」という意味です。
年末調整で出す書類は何ですか?
年末調整では、会社に出す書類と、書類を作成するときに内容を確認したり証明したりするための書類があります。
国税庁のウェブサイトでは、英語・中国語・ポルトガル語・スペイン語・ベトナム語・フィリピノ語などの申告書が公開されています。
日本語が不安な方は、自分がわかる言語の申告書も確認しましょう。
給与所得者(きゅうよしょとくしゃ)の扶養控除等(ふようこうじょとう)(異動)申告書
家族を支えている場合などに、税金を安くしてもらうための書類です。年末調整を受けるためにも大切な書類です。
扶養控除を申告する条件
扶養控除(家族を支えている人が、税金を安くしてもらえる仕組み)を受けられるかどうかは、親族の年齢や所得、日本に住んでいるかどうかなどによって決まります。
以下の条件に当てはまる親族がいる場合は、扶養親族として申告することができます。
- 日本に住んでいる親族:16歳以上で、合計所得金額(1年間の所得の合計)が62万円以下などの条件を満たす人
- 日本国外に住んでいる親族:16歳以上30歳未満、または70歳以上で、合計所得金額が62万円以下など、必要な条件を満たす人
- 日本国外に住む30歳以上70歳未満の親族で、合計所得金額が62万円以下などの条件を満たし、次のいずれかに当てはまる場合
- 留学のため日本に住まなくなった
- 障害者である
- 年末調整を受ける本人から、1年間に生活費や教育費として38万円以上を受け取っている
扶養親族の申告に必要な書類
日本の外に住んでいる親族について扶養控除などを受ける場合は、その親族にお金を送ったことがわかる書類が必要になることがあります。
まず、家族にお金を送ったことがわかる書類を用意します。また、家族であることを証明する書類(親族関係書類)も必要です。
これらの書類が自分の国の言葉で書かれている場合は、日本語に翻訳した文も一緒に用意します。
給与所得者(きゅうよしょとくしゃ)の保険料控除(ほけんりょうこうじょ)申告書
生命保険料や地震保険料などの保険料控除を申告するときに使う書類です。申告するときは、保険会社などから届く「控除証明書」なども必要です。
給与所得者の基礎控除(きゅうよしょとくしゃのきそこうじょ)申告書 兼 配偶者控除等(はいぐうしゃこうじょとう)申告書 兼 特定親族特別控除(とくていしんぞくとくべつこうじょ)申告書 兼 所得金額調整控除(しょとくきんがくちょうせいこうじょ)申告書
基礎控除や配偶者控除などを受けるために出す書類です。日本国外に住んでいる親族について控除を受ける場合は、追加の書類が必要になります。
基本的には、家族であることを確認するための「親族関係書類」とお金を送ったことを確認するための「送金関係書類」を会社に出します。
年末調整についてのよくある質問
ここでは、外国人の方からよくある年末調整の質問と、その答えを紹介します。手続きを進める前に、確認してください。
年末調整の手続きはいつまでにしますか?
年末調整の書類を出す期限は、会社ごとに異なります。会社から案内された期限までに出しましょう。
年末調整をすると、払いすぎた税金はいつ戻ってきますか?
払いすぎた税金が戻る時期や、足りない税金が追加で引かれる時期は会社によって異なります。今年の12月や翌年1月の給与で調整されることがあります。
年末調整で出す書類は自分で翻訳しても良いですか?
親族関係書類などが外国語で作成されている場合、翻訳する人に特別な資格は必要ありません。自分で作成した日本語の翻訳文を付けて出すこともできます。
ただし、税金の計算に関わる大切な書類であるため、正確に翻訳する必要があります。翻訳の内容に不安がある場合は、必要に応じて専門家に確認してもらうと良いでしょう。
まとめ
年末調整は、会社が1年間の所得税を正しく計算し、調整するための大切な手続きです。年末調整の結果、所得税を払いすぎていた場合は、その分が戻ってくることもあります。
書類の書き方や出し方でわからないことがあれば、勤務先の担当者に確認しましょう。期限に遅れないよう、必要な書類は早めに準備することが大切です。
また、自分が応援したい日本の自治体に寄付(Donation)しながら、税金の控除(こうじょ)を受けられる「ふるさと納税」という制度もあります。以下の記事で、わかりやすく説明しているので、ぜひ読んでみてください。
あわせて読みたい:外国人の方向けに「ふるさと納税」をわかりやすく解説|利用条件や手続き方法、注意点を紹介
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