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外国人の方にとって紛らわしい日本語|表現の特徴や具体例・例文を紹介
日本語には、発音が同じでも意味が違う言葉があります。
また、同じ言葉でも、使う場面によって意味が変わることがあります。日本語には、外国人の方にとって紛らわしいと感じるものが多いでしょう。
この記事では、日本語が外国人の方にとって紛らわしい理由や、紛らわしい日本語の具体例を紹介します。
日常生活でよく使う紛らわしい日本語も紹介するので、日本語を勉強している外国人の方は参考にしてください。
この記事の目次
なぜ日本語は外国人の方にとって難しい?日本語が紛らわしい理由
外国人の方にとって、日本語がわかりにくい理由は、次のとおりです。
- 理由①:発音は同じだけど、意味が違う言葉が多い
- 理由②:状況で意味が変わる言葉が多い
- 理由③:あいまいな表現が多い
それぞれ詳しく解説します。
理由①:発音は同じだけど、意味が違う言葉が多い
日本語は、使う音の数が比較的少ない言語です。
そのため、日本語には、同じ発音でも意味が違う言葉が多くあります。
日本では、同じ発音で意味が違う言葉を「同音異義語(どうおんいぎご)」といいます。たとえば、「公園(park)」と「講演(lecture)」は、どちらも「こうえん」と発音する日本語です。同じ発音ですが、意味はまったく違います。
同音異義語は、文章では漢字の違いで見分けられます。
しかし、会話では文字が見えません。そのため、話の内容や状況から意味を考える必要があります。日本語に慣れていない外国人の方にとっては、難しく感じるでしょう。
理由②:状況で意味が変わる言葉が多い
日本語には、同じ言葉でも使う場面によって意味が変わる言葉があります。たとえば、「だいじょうぶ」はその一例です。
日本語の「だいじょうぶです」は、使い方や状況によって意味が変わります。
「問題ありません(No problem/It's OK)」の意味のときもあれば、「いりません/必要ありません(No, thank you)」の意味になるときもあります。
このような言葉は、状況を見て意味を使い分けなければなりません。
ひとつの言葉でも、意味が3つ以上ある日本語もあります。
日本人でも間違えることがあるため、外国人の方にはより難しく感じるかもしれません。
理由③:あいまいな表現が多い
日本語には、あえてはっきり言わず、遠回しに伝える表現が多くあります。
たとえば、誰かに「一緒に食事に行きませんか?」と聞かれたとき、普通なら「はい(Yes/OK)」か「いいえ(No/NG)」で答えることが多いです。
しかし、日本語では「ちょっと今は…」や、「ああ、だいじょうぶです」などと答えることがあります。
どちらの答えも、「行けません(No)」の意味をふくむ言い方です。
日本には、相手の気持ちを大切にする文化があります。
あいまいな言葉の多くは、相手の気持ちを考えて、やわらかく伝えるための表現です。このような日本語は、言葉どおりに理解するだけでは足りません。
言葉にふくまれている意味まで考える必要があります。そのため、外国人の方にとってはわかりにくいことがあります。
また、日本語は主語を省略することが多くあります。あいまいな言い方で主語も省略されると、外国人の方にとっては、さらに理解が難しくなります。
あいまいな日本語は、日本人同士が会話をしていても間違って理解することがあります。もし言葉の意味がはっきり理解できないときは、相手に「すみません、どういう意味ですか」と直接聞いてみましょう。
相手に言葉の意味を聞くことは失礼ではありません。相手が伝えたいことを正しく理解し、誤解のないコミュニケーションをするために大切なことです。
紛らわしい日本語のパターン1:同じ発音だが意味が違う言葉
同じ発音で意味が違う言葉は、紛らわしい日本語の代表例のひとつです。紹介したとおり、同じ発音で意味が違う言葉は、日本語で「同音異義語(どうおんいぎご)」といいます。
同音異義語は、違う漢字が使われることが多いため、文章では違いがわかります。
しかし、会話では文字が見えません。
イントネーションで意味がわかることもありますが、発音が似ているか、同じことも多いです。そのため、内容や状況から違いを考える必要があります。
日本語のなかでも、日常会話でよく使われる同音異義語の具体例として、以下を紹介します。
- 「かみ」
- 「はし」
- 「あめ」
- 「きく」
- 「みる」
「かみ」
日本語の「紙(Paper)」「神(God)」「髪(Hair)」は、全て「かみ」と読みます。発音は同じですが、意味はまったく違います。そのため、会話の流れや状況から違いを考える必要があります。
| 日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| この紙(かみ)に名前を書いてください。 | Please write your name on this paper. |
| 私は毎日神(かみ)にお祈りをします。 | I pray to God every day. |
| 私は昨日、髪(かみ)を切りました。 | I got my hair cut yesterday. |
「はし」
日本語の「橋(Bridge)」「箸(Chopsticks)」「端(Edge)」も、全て「はし」と読みますが、それぞれ意味が違います。
| 日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| 家の近くに大きな橋(はし)があります。 | There is a big bridge near my house. |
| 箸(はし)とフォーク、どちらを使いますか? | Which would you like to use, chopsticks or a fork? |
| テーブルの端(はし)にすわってください。 | Please sit at the end of the table. |
「あめ」
日本語の「あめ」には、「雨(rain)」と「飴(candy)」の2つの意味があります。発音もほぼ同じです。
意味がまったく違うため、会話の流れや状況から判断しやすい同音異義語です。
| 日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| 今日は雨(あめ)が降っています。 | It is raining today. |
| コンビニで飴(あめ)を買ってきました。 | I bought some candy at the convenience store. |
「きく」
「きく」という言葉にも、意味がいくつかあります。日常生活でよく使われる「聞く」「聴く」「効く」は、どれも発音が同じです。
最初に「聞く」の意味を解説します。音や声が耳に入る「hear」と、質問する・たずねる「ask」の意味で使われることがあります。具体例は以下のとおりです。
| 「聞く」の意味 | 日本語 | 英語訳 |
|---|---|---|
| 音や声が耳に入る「hear」 | 近くで音楽が聞こえる。 | I can hear music nearby. |
| あなたの名前を呼ぶ声が聞こえます。 | I can hear someone calling your name. | |
| 質問する・たずねる「ask」 | わからないことがあったので、先生に聞く。 | I ask the teacher because there is something I don’t understand. |
| 道に迷ったので、人に聞く。 | I ask someone because I got lost. |
次に「聴く」の意味を解説します。「聴く」は、集中してなにかを聞くときに使われます。英語では「listen」に近い意味を持つ日本語です。
| 「聴く」の意味/日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| 音楽やラジオを聴く。 | I listen to music or the radio. |
| 会議中、上司の話をしっかりと聴く。 | During the meeting, I listen carefully to my boss. |
最後に「効く」の意味を解説します。「効く」は、「効果がある」という意味があります。英語に訳すと、「work」や「be effective」に近い意味を持つ日本語です。
| 「効く」の意味/日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| この薬はよく効きます。 | This medicine is very effective. |
| この部屋はエアコンが効いています。 | The air conditioner is working well in this room. |
「みる」
「みる」にも「見る」「観る」「診る」があり、使い方が違います。
最初に「見る」の意味を解説します。「見る」は、目で見るときに使う日本語で、英語では「see」「look」「watch」に近い言葉です。
| 「見る」の意味/日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| 部屋から外の景色が見える。 | I can see the view outside from the room. |
| スーパーで商品を見る。 | I look at the products in the supermarket. |
| 近くの人の顔を見る。 | I look at a person’s face nearby. |
| テレビを見る。 | I watch TV. |
次に「観る」の意味を解説します。「観る」は、芸術を鑑賞するときや、スポーツを観戦するときに使う日本語です。英語では「watch」に近い言葉で、日本語でも「観る」と「見る」のどちらで書いても通じることがあります。
| 「観る」の意味/日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| 映画を観る。 | I watch a movie. |
| サッカーの試合を観る。 | I watch a soccer game. |
最後に「診る」の意味を解説します。「診る」は、診察(しんさつ)を意味する日本語です。英語では、「examine」に近い言葉です。
| 「診る」の意味/日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| 医者が患者を診る。 | A doctor examines a patient. |
| 病院で医者に診てもらう。 | I have a doctor examine me at the hospital. |
紛らわしい日本語のパターン2:文脈で意味が変わる言葉
同じ言葉でも、文脈(ぶんみゃく:話の流れや内容)で意味が変わる日本語があります。このタイプの日本語は、文字や漢字では見分けられません。そのため、前後の内容から言葉の意味を考えることが大切です。
文脈で意味が変わる日本語のなかでも、日常生活でよく使われる具体例を紹介します。
- 「だいじょうぶ」
- 「すみません」
- 「ちょっと」
- 「けっこう」
「だいじょうぶ」
「だいじょうぶ(大丈夫)」は、多くの意味を持つ日本語です。肯定(Yes)にも否定(No)にもなる言葉なので、状況によって意味を考えることが大切です。
たとえば、相手の質問に対して肯定(OK)するときの会話の流れは以下のとおりです。
- A:この書き方で良いですか?(Is this writing okay?)
- B:はい、大丈夫です。(Yes, it’s okay. /That’s fine.)
問題がないことや、良い状態を示すときの「だいじょうぶ」(No problem)は、以下の状況で使われます。
- A:体調は問題ないですか?(Are you feeling okay?)
- B:はい、大丈夫です。(I’m fine.)
相手の提案を断るときに使う「だいじょうぶ」(No)の例は以下のとおりです。
- A:袋は必要ですか?(Do you need a bag?)
- B:大丈夫です。(No, thank you)
「すみません」
「すみません」は、謝るときに使うこともあれば、相手に感謝するときに使うこともある日本語です。
| 「すみません」を使う場面 | 日本語 | 英語訳 |
|---|---|---|
| 謝罪するとき | すみません、遅れました。 | I’m sorry I’m late. |
| 感謝するとき | 手伝ってくれて、すみません。 | Thank you for helping me. |
| 人を呼ぶとき | すみません、注文をお願いします。 | Excuse me, I’d like to order. |
| 相手にお願いをするとき | すみません、少し待ってください。 | Excuse me, please wait a moment. |
感謝するときや、お願いをするときに「すみません」を使うと、丁寧でやわらかい言い方になります。そのため、日本人同士の会話ではよく使われます。
「ちょっと」
「ちょっと」は、相手の言い方や声の大きさなどによって意味が変わる日本語です。言葉の意味だけでなく、相手の気持ちや表情から、何を伝えたいかを考えることが大切です。
たとえば、あなたが会社の同僚に「一緒に食事に行きませんか?」と誘ったとします。相手が「ちょっと」を使って答えるとき、使い方によって意味が違います。
| 日本語 | 英語訳 |
|---|---|
| ちょっと待ってください。 | Can you wait a little bit? |
| ちょっと今は難しいです。 | I can’t right now. |
| ううん、ちょっと… | Well, maybe not. |
日本では、断るときに「できません」「嫌だ」と直接言わないことがあります。特に、相手の提案を断るときは、「ちょっと」を使ってやわらかく伝えることがあります。
「けっこう」
「けっこう(結構)」は、前後の文によって意味が変わる日本語のひとつです。状況ごとに、「けっこう」の使い方を紹介します。
◾️状況の例①:断るとき(No, thank you.)
- A:袋は必要ですか?(Would you like a bag?)
- B:結構です。(No, thank you.)
- A:ドリンクのおかわりはいかがですか?(Would you like another drink?)
- B:結構です。(No, thank you.)
◾️状況の例②:十分足りているとき(That’s enough.)
- A:スープのおかわりはいかがですか?(Would you like some more soup?)
- B:ありがとうございます、もう結構です。(That’s enough, thank you.)
- A:ケーキをもっと食べたいですか?(Do you want more cake?)
- B:ありがとう、結構です。(That’s enough, thank you.)
◾️状況の例③:肯定するとき(That sounds good.)
- A:午前10時に集合で良いですか?(Shall we meet at 10 a.m.?)
- B:はい、結構です。(That’s fine.)
- A:この内容で仕事を進めて良いですか?(Is it okay to move forward with this?)
- B:はい、結構です。(Yes, that’s fine.)
「けっこう(結構)です」は、比較的丁寧な日本語です。友だちや家族、恋人と話すときは、「はい(Yes)」「いいえ(No)」でも問題ありません。
外国人の方が紛らわしい日本語の違いを理解する方法
日本語には、同じ言葉でも場面によって意味が変わるものが多く、外国人の方にとってわかりにくいことがあります。
そのため、日本語の教科書や辞書に書いてある意味や発音だけを覚えるのではなく、「どのような場面で使うか」も一緒に覚えることが大切です。
日本語を覚えるための効果的な方法として、アニメや映画、ドラマを見ることをおすすめします。実際の会話の流れや状況と一緒に言葉を覚えられるため、自然な使い方がわかりやすくなるからです。
また、日本人の友だちを作り、日常的に会話することも、紛らわしい日本語の使い方を覚える方法として効果的です。日常の会話のなかで実際に使いながら学ぶことで、言葉の細かい違いやニュアンスを身につけやすくなります。
まとめ
日本語には、同じ発音でも意味が違うものや、状況で意味が変わる言葉があります。また、日本語には、直接言わずに、相手に失礼にならないように伝える文化もあります。そのため、外国人の方にとっては難しく感じるでしょう。
紛らわしい日本語は、使う場面と一緒に覚えることが大切です。紛らわしい日本語の使い分けが難しいと感じる場合は、アニメやドラマ、日常会話をくり返して、会話の内容や状況とあわせて使い方を覚えることをおすすめします。
また、会話のなかでわからない日本語があったときは、会話の相手に言葉の意味を聞きましょう。多くの人は、親切に言葉の意味を教えてくれます。コミュニケーションをスムーズにするためには、「わかりません」「もう一度お願いします」と相手にはっきり伝えることが大切です。
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